
れい「……つばさ、さん……唯依さんに、倒されたんです、よね……?」
シロー「あ、ああ……」
れい「……大丈夫、です、よね……?」
シロー「つばさ先輩なら……なぁ……(とはいえ……ちと心配……)」

唯依「……申し訳ない。本来なら、私から出向かなければいけないというのに……」
つばさ「いいさ、構わない。私こそ少し前まで傷を癒していたから、気を遣わせたかもしれないしな。唯依、……さん付けはしなくて構わないか?」
唯依「……構わない。…………」

つばさ「……話なら聞いている。何故、私達と戦ったのかも……戦えない私達に代わって、戦ってくれたことも、な」
唯依「っ……だが、私は……お前に……」
つばさ「斬りつけられたな。癒えたとはいえ……今も、少し疼く」
唯依「…………!」

つばさ「この身で受けたからこそ分かる。鋭い、良い太刀筋だ。だが、この視界が霞んでいなければ……」
唯依「っ……」
つばさ「最初から、正々堂々と戦っていれば……どうなっていたかな?」
唯依「なにを……?!」
つばさ「刀傷は武士の常、太刀を受けたのは己が身の未熟……まだまだ私も精進が足りんな」

つばさ「だが……此度の戦いで一番応えたのが、シローとの約束を違えることとなってしまったことだ……
彼はいいと言ったが、私の中ではまだ済んでいないのだからな!」
唯依「なんで、そんな事……どうしてだ……!」
つばさ「……唯依にもあるのだろう?」

つばさ「それが、私にとって一番大事なものだからだ。だから、それを守ってくれた……守ると決めてくれた唯依には、感謝している」
唯依「っ……」
つばさ「同じモリビト同士……これからも、よろしく頼む」
唯依「……っ……そう言ってくれるなら……」

ぐ っ
唯依「こちらこそ、喜んでだ」つばさ「ふふっ、頼もしい限りだ」

唯依「っ……、……?」
つばさ「どうか……したか?」
唯依「……いや、いい」
つばさ「そうか……これは、唯依のせいではない……すまないな」
唯依「…………」