クリス「遅かったではないかシロー。どこでぼぅっとしてたのかね?」

シロー「く、クリス……その、なんてーか……」

クリス「後で問おう。何もかも、な……だから今は何も語らんでくれ。

 ……では、現状確認といこうかね、臨時班長、副班長殿?」

ラビリス「は、はい、やね!」





クリス「……現在の戦況としてはかなり悪い。

まずこちらの被害からだが、ニーズシティの防衛に駐屯していた2班第4小隊。

 隊長であるつばさが毒のダメージも含め重症。ひびきも同じく、あばら周りを手酷くやられてしまっている……二人とも、応急処置どころか本格的な治療が必要。戦闘行動などもってのほか、だ」

シロー「つばさ先輩……ひびきも、なのか……」

クリス「それに……」





黒雪「デモリッシャーとタイラントが、消息を絶った」

ラビリス「ん、や……!?」

黒雪「二人とも、一般人の避難を終えたのちに消息を絶っている……原因も、行方も安否もわからない……

 避難任務を終えたのは流石だが……まったく、こんな時にどこに行ったんだ……!」

クリス「今現在動けるのは黒雪とバンシィの二人……実質、第4小隊は壊滅状態なのだよ」

シロー「……マジ、かよ……」





クリス「ハーネス駐屯軍も被害を多く被っている。現在は残存兵力で防衛網を展開中……ハーネス首都から増援も来る予定だが……」

シロー「モリビトからの増援は来ないのか? イージスさん達第5小隊とか……」

クリス「……今回襲撃を受けた市民への配慮のために、モリビト側の増援はダメだとのことさ。気持ちはわからんでもないが……こちらとしては参ったものだなぁ」

シロー「旧モリビト所属のだったらしいから、睨まれんのはわかるけど……しょうがないで済ますのも違うよなぁ……」

ラビリス「んや……」





クリス「それと……いや、キミ達ならもう知ってるだろう……この件に関しては、モリビト本拠地に帰投してから話し合おう。

 ……敵がまたいつ来るかもわからん。キミ達も、あまり気を落とし過ぎないようにしたまえ」

ラビリス「んや……なんやね、今……すごい強く、実感した気が、するやね……」

シロー「…………」

クリス「……まったく、気を落とすなと言った矢先ではないか」