翌日・・・




シロー「んで、なんだよクリス。報告書書く前に話があるって」

クリス「ふむ、キミの戦闘記録を一足お先に確認してな。件の首謀者を取り逃がした際に、見知らぬ剣士が割って入った、とのことだが?」





シロー「……ああ。妙なスーツ……冥夜班長が着てるのに似てたけど、それつけて長刀持った、女剣士だった。それに……」





クリス「サムライの基礎スキルに似た剣技を使った、ではないかね?」

シロー「……ああ。居合の感じとか、オレがつばさ先輩に教わったのに似てる気がしたんだよ……それに気づいてるってことは、クリスなんか知ってるのか?」

クリス「…………ふむ」





クリス「勝手ですまんが、その件に関しては報告書に記入しないでほしい。それと、あの赤い……テスタメントとぬかしていた、奴の発言もな。他言も無用だ。私から直接、総長に報告させてもらうとするよ」

シロー「……わかったよ」

クリス「おや? いつになく、妙に素直ではないかね」

シロー「……どうせ、聞いたところで話してくれないんだろ? それに、クリスがわざわざそう言うんならそれなりに重要ってことだろ。ならいいよ」

クリスはっはっは! ……すまんな」

シロー「く、クリスこそ普通に謝るなんて妙だろ……」

クリス「はっはっは。私にだって、いろいろあるのさ」



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シロー「…………んー……」

アイギス「おやシロー、報告書作りでありますか?」

シロー「お、あぁまぁ、うん」

ティアナ「戦ってすぐなのに、大変だよね。みんなもいろんなところのお手伝いに行ってるし……大変だったよね」

シロー「だよなぁ……まぁ、すぐにじゃなくてもいいって言われてるけど……」

ティアナ「?」





シロー「レッドタワーの件と懲罰任務の両方あるから、正直キツい……」

アイギス「うふふ~、ファイトでありますよ!」

ティアナ「そ、そうだ。気分転換とかしてくるのはどうかなぁ。ひびきとかザック先輩に話聞くのもいいかもだし」

シロー「……たしかに、班舎にこもってばっかもな。そうするよ、ありがとなティアナ」

アイギス「うふっふふ~♪ いってらっしゃいであります!」





ティアナ「……ねぇアイギス。シロー、ちょっと変じゃなかった?」

アイギス「え? えぇと……うふっふふ~♪ わからなかったであります……」

ティアナ「う、うーん……ご、ごめんね、変なこと言っちゃって」




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クリス「まったく、何処に姿を隠したかと思えば……エクシアには、しばらく伝わらんようにせんとな……」