幾千、幾万もの星が降り注ぐ夜空の下、二つの人影が星に照らされる町を駆けていた。一つは悪、そしてもう一つは…


オルタ「そんな体で、まだ邪魔をするつもりですか?…亡星の戦士、グラディオス…いえ、イースと呼んだほうがよかったでしょうか?」


イース「だまれ!…これ以上、お前達を好き勝手にさせてはやらん!」

悪を追ってきた、戦士だった。



オルタ「…逆らうのなら、あなたを闇に帰すまでです」


イース「やれるもんなら…やってみろ!!



暗闇の中、幾重にも交差する二つの影。刃が閃き、静まり返った街を斬り裂くように鋭い音が響き渡る。



イース「おおおおおお!!」
オルタ「………っ!」

バキンッ!



激流のごとしグラディオスの猛攻に、一旦剣を弾き距離をとるオルタ。勝負はグラディオスが優勢に見えた。しかし…

オルタ「残念ですが…これでお仕舞いです!」




その言葉と同時に、向けられた剣の切っ先から邪悪な閃光が開放され、グラディオスを貫いた。

イース「ぐああああああぁぁぁぁぁ!!」



凄まじい衝撃が体を貫き、地に倒れる。そのとき、グラディオスの体が大きくゆがんだ。

イース(くっ…ここまで、か?…せめて、この力だけで
     も……!)

そして、

イース「すまん……マユ…っ!」



グラディオスは、崩れるように闇へと消え去った。


オルタ「あなたには悪いですが…ジェノサイダー様に逆らわなければ、こうはなりませんでした。…己を呪いなさい…」

オルタもその言葉だけを残し、溶けるようにその姿を闇へくらます。

街には、何事もなかったかのような静寂が戻っていた…。


……………




ピリリリリッ、ピリリリリッ、

シン「ん…なんだ?ケータイ?」



シン「見たことない機種だな…落し物だし、あとでゼロさんに
   渡しとくか。
   …っとヤベ!!まだ新聞配達終わってねえんだった!」



シン「ケータイは預かっとこ。電話くるかもしれないし…って、
   急がないと親方にどやされるー!」



敗北し消えた戦士、シンが拾ったケータイ…それらはいったい、何を示しているのか!?そして、闇でうごめく者達とは!?
次回へ続く!