いつぶりなのか憶えていないけれど、東京の雪。

彼女と渋谷で逢った日の朝以来?

いや、まさかね。
1日1日、1週間1週間、とにかく仕事のことだけ考えて、没頭する。
それ以外、先のこととか、違う選択肢のこととか、忘れよう。

あそこまで自信があるのであれば、ついていく。やりきる。

それができるようにならない限り、なにを言っても、無意味だし、先回りされて、潰される。
そういうことだ。


素の自分に戻るのは7週間後、京都で。
うんざりするほど、やらなきゃいけないことが一杯。
まぁ、焦っても一遍には片付かないから、ひとつずつこなしていくしかないんだけど。


それはそうと、こんな時間に普通に起きてるような友達は世の中的にはそんなにたくさんはいないハズで、電話しても別に失礼じゃないのなんて、冷静に考えたら少しおかしいけれど、でもまぁだいたいお水な人達ばかりだから、それもまたありで。

「今日休みだったから」とかなんとかいいながら、普通にまだ起きてるんだから、ホント夜行性だよね。

でも自分は、朝からお仕事……。
久々に声を聞く。

そうだよね。みんないろいろ大変なんだ。

弱音ばかりでごめん。ありがとう。

負けたくない、逃げたくない気持ちが強いなら、やるしかないし、そう思えないなら、そこにいても仕方がないってこと。

泣き言言われても仕方がないよね。
またそのうち、ごはん食べに行こう。
バランスを崩しているのが自分でもわかる。
コントロールが効かなくて、弱音を吐きたくなっていて、こんなはずじゃないのにっていくら思っても、うまくいかない。

試練なのもわかる。逃げたくない。

逃げたくないのに。
ずいぶん昔、彼女が大好きだったこの物語。
『サヨナライツカ』。

たぶんあの頃、あの頃のふたりに重ねながら読んでいたから、なんだかとても感じ入るものがあったのだと思うけれど。



思い入れのある小説の映画化は、観てはいけない。

わかっていたのに、なんで観ちゃったんだろう。

映画は、あまりにも残念な出来でした。
そうだよね。
そもそも、音楽がそばにある仕事をするために、働きだしたんだったっけ。

あんなに音楽がすぐそばにあって、やりたくてやりたくて仕方がなかった仕事が実現していたのに、なんでそこを離れようとしたんだっけ?

飽きたから?

違うはずだよなぁ…。

もうやりきったと思ったんだっけ?

もはやわからなくなってきた。


見据える先は、でも、そういえばそうだよね。
音楽が身近にある、生活。
自分だけじゃなく、この国の全ての人にとって、ね。
それが目標だったハズ。
なんだか最近こんなことばかり書いているような気がするけれど。

終電で帰るのなんて、いったいいつぶりだろう。

電車で帰ることが皆無に等しいとすれば、片道分しか使わない定期券はむしろ割高なんじゃないかとか。

まぁそんなことはどうでもいいけれど、毎日が苦痛であることに、この先何か意味が見出だせるだろうか。

いつか離れる日の為に、今を無駄にしないよう、敢えて没頭する。
そうしないと、ますます意味がなくなるという、パラドックス…か。


下がれないのなら、前へ進むしかない。
止まれないのなら、走るしかない。

そういうことだとわかっているのだから、ある意味、諦めが、肝心。
また今年も、祭りが続くとの知らせを聞く。

そういう話がちゃんとまだこの世界に存在してるんだから、多分、僕がやってきたことは間違っていない。

そのことだけは、忘れないでいたいな。