古い女友達や飲み屋仲間と、久々に再会。

時が経つのは、本当に、あの頃は想像だにできなかったくらい、早い。一年、二年は、あっという間。楽しい日々が、そのまま永遠に続くかのように感じていたあの頃から数えると、もう十年が経とうとしている。
……過ぎてから気付くもの。そう、あれが青春だったのか、と。
その最中にいる者達には、それが何なのかなんて、わからないものなのだ。
思い返せば、いろいろなことがあった。……すれちがったり、重なったり……。
そうやって経過した時間の中で、無数にあったはずの可能性の中から、一本の道が、それぞれの人の人生に、引かれていっている。
それを規定したのは、彼女が言うとおり、「タイミング」なのかもしれないね。

「深く考えないように、しようと思う」と彼女は言った。「今が不幸せなわけでは、ないから」と。「でも、もう一度あそこからやり直してみたい、とも思う」……か。
そのアンビバレントな感じは、とても良く、わかる。プライドと、正直さとが、ない混ざった感じ。
……どうか、彼女の決めた結婚が、幸せなものでありますように。

そうだね。みんな、前へ、歩を進めようとしている。
僕は毎日前を見ているようで、実はまだ、あの時代を、さまよいつづけているのだろうか???
……心がおいてけぼりに、なっている。そうかもね。
忘れものは、いくら探しても、もうここには、残っていないのに。アタマではそれは、よくよくわかっていることなのだけれど。

……それをちゃんと心の芯で感じるために、京都の街を、一人、歩く、歩く……。