深夜3時。
相変わらずウチの電話は、何故かそういう時間に突然鳴ったりする。

彼女たちはだいたい口を揃えて「たぶん起きてると思って」と言う。
皆、夜の世界で出会った、いわゆる「水商売」あるいは「水商売あがり」の人たちだ。一緒に働いていたり、仕事終わりに飲みに行ったりしていた時からの付き合い。
確かに昔は、僕もたいがいそういう時間にこそ活動している「超夜型生活」をしていたし、実際のところ、今でも遅くまで起きていたりはするものの、一応社会人になってもうだいぶ経つし、それなりに朝からちゃんと活動するようになってるんですけど・・・。

それはさておき。
〔Natsuki〕も、そんな友達のうちの1人。
もちろん、本名じゃない。かつては、「風俗嬢」と呼ばれる部類の仕事をしていた娘。

彼女はいつも、ある日突然電話を掛けてくる。
半年ぶりだったり、1年ぶりだったり、いつも唐突に、違う電話番号から掛かってくる。昨日は、函館からだった。

「・・・もしもし、わたし。わかる???」

話す内容は、いつも、他愛もないことだ。
・・・最近何があったとか、いま何をしてるだとか。あるいはあの店はいまどうなってる、とか。
ちょっと元気がないときに、「それでもまぁ、ボチボチやってるよ」と、そんなことを自分で確認するかのように。

〔Natsuki〕は、実は僕よりも7つくらい上。
もの凄く若く見えるから、出会った頃は、同い年くらいだと思っていたけれど、本名とか、子どものこととか、いろいろ話してくれた時に、ホントの年も、教えてくれた。
その頃僕も、仕事のこと、彼女のこと、いろんな話をしたよね。
・・・そして、よく飲んだ。

また近いうちに、会うことがあるかもしれない。
もしかしたら、この先もう、一生会うことはないかもしれない。
みんなそれぞれに、いろんなものを背負って生きている。
だから、表面的に心配してみたり、気遣ってみたりすることには、まったく意味がない。
だからこそ、いつも笑って、くだらない話をする。
・・・そういう友達で、ありたいと思います。

もうすぐ2005年も終わるね。
新しい年、幸せでありますように。