AYA、
友達が 2階から4階へ 引越したんだよ。
4階まで、階段を昇るのって 久しぶりだよ。
二人でも 疲れるけど、
一人だと よけいに 疲れる気がするね。
考えてみたら、
二人で一緒に 階段を昇ったのは、
数回しかないはずなのに、
いつも、一緒に昇った気がする。
どうしてだろう。
AYA 君は、
僕が帰るとき、
帰りは 「振り向かないで」と 言った。
僕は、角を曲がるまでは、
振り向かずに歩いたよ。
ベランダ からの 君の 視線は、
背中で 十分に 感じとれていたから。
角を曲がってから
時間をおいて、
少し戻って、
君の部屋を 見上げたよ。
君がカーテンを閉めたのを
確認してから 僕は帰った。
電話と 同じようなものだね、
どちらから 先に切るかのように。

