昨日、近所のTSUTAYAのポップが目に留まって衝動買いした一冊。


流れ星が消えないうちに (橋本紡、新潮文庫、平成20年)


昨日と今日の通学時間に読みました。


うーん。

久々のヒットかもビックリマーク


と言うのも、わたしにも忘れられない人がいて、なかなか前に進むことができないでいるから。

まぁ、物語と違って、彼が亡くなったというわけではなく、ただ別れただけだけど。


「彼と過ごした日々の記憶があまりにも美しく、そして過ぎゆく時間と共にますます澄んでいくものだから、わたしは加地君をそのままきれいな場所に置いておきたかった。」

という文があるんですけど、まさしくこの通り。


こんな表現をすると恥ずかしいけれど、わたしは全力で彼が好きで、夢中だった。

喧嘩ばかりで、つらいことばかりで、泣いてばかりいたけど、そんなことよりも好きという気持ちが大きかった。

彼がわたしのすべてで、彼に対する気持ちがわたしの原動力だった。

心の底から大好きだった。


だからこそ、わたしの過去は時間が経つにつれて美化され続けていく。

実を言うと、決して彼は「いい男」ではなかったと思う。

わたしはよく泣いてばかりいたし、傷つけられてばかりいたし。

だけど、大好きだった。

だからこそ、わたしの過去の日々の記憶は美しく、ますます澄んでいく。


忘れられない。

もう彼以上に誰かを好きになることはないかもしれない。

「好き」という感情だと言い切ることはできないけど、今でも会いたいと思う。

何か言いたいことがあるとかそんなんじゃなくて、ただ会いたい。

わたしが彼を忘れられないように、彼にもわたしを覚えていてほしい。

忘れないで。


この本を読み終わった今でも、当然すぐに彼を忘れることはできていません。

だけど、忘れられないという意識があるから忘れられないんだな、って気づきました。


忘れる必要なんてない。

彼とすごした11か月があるから、今のわたしがあって。

彼とすごした場所や彼と見た景色はそのままだから、彼を思い出すのは当然で。

でも、だからと言って、自分で自分を縛りつけるのは違う。

わたしも彼も、時間の経過とともに進んでる。


彼と別れてから、人を好きになりにくくなっていたけど、少しずつ前に進めそうな気がする。

高校生のころの無我夢中に突っ走るような恋じゃなくても、また誰かを好きになって、あったかい気持ちになることがありそうな気がする。

なんとなくだけど、そう思う。


すばらしい一冊に出会えました。