囲み取材を1時間も受けていただけあって、情報はいろいろでてくる。
(他の選手の情報はほとんどでてこないけど、この日、他の代表候補も取材があり、大ちゃんたちは一番最後で19:00ごろだったらしい。時間的に他の選手の時間が短いことがわかる。記者が一番に話を聞きたかったのは哉中ちゃんと大ちゃん。聞きたいことはいっぱいあっただろう。敗者側のアスリートがここまで語ってくれるケースは珍しい)
ペン記者だけでなく、テレビカメラも入っていたようで12/28のめざまし8でも放送された。
その中にも、はじめて聞く話もあった。
「目標としては明確に見えてきた?」という質問に対し、
「見えてきたというか…、
まぁ、どこまで成長するのかは分からないので、
わざわざ自分たちで成長の場所を決める必要はないと思います」
と男前な発言の大ちゃん。
スタジオにいた武井壮さん、谷原章介さん、永島アナの温かい言葉もあった。有り難い。
五輪で高橋大輔を見たいと思っている方は多かったんだろうなと。
そしてこの日、日刊スポーツの松本航記者が、12/28にあらためてこの囲み取材の内容をアップしてくれた。
そこには前夜にアップされた記事よりも詳細な内容が記されていた。
昨年6月に再渡米した直後にリフトの練習中に大ちゃんの肋骨にヒビが入り、その約1ヶ月後にダンススピンの練習中に哉中ちゃんが転倒して脳震とう。
2ヶ月間、練習ができなかったという。
先月、渡米してからの歩みを時系列にまとめた ときに、6月中旬〜8月まで空白の時期があることには気がついていた。
その空白の時期にこんなことが起こっていたとは。
(今思えば密着もなかった。てっきりコロナ禍の影響と思っていたけど、こういう事情があったのかもしれない)
大ちゃんが「骨が痛いときがある」と言っていたこと、
昨年の「ラ・バヤデール」のスタートポジションで頭が「スピンスピンスピン」でいっぱいだと言っていたこと、
EX「You Are The Reason」の振付けでダンススピンを入れることをギリギリまで拒んでいたこと、
が次々と繋がっていく。
ふたりは恐怖を乗り越えてきたんだ。
大ちゃんにとって、自分自身の怪我よりも哉中ちゃんの脳震とうの方がかなりショックだったはず。
哉中ちゃんも恐怖心があっただろうに、それを大ちゃんに見せないようにしていたと。
それに気が付いていたという大ちゃん。
筋トレがんばって体を作っているのも、こういうことがあったからかもね。
RDのプログラムも作っていないのに、NHK杯が迫ってくる状況。
どれだけ二人が焦っていたことか。
再渡米してからの練習は実質2ヶ月。
RDが出来上がって1ヶ月でNHK杯に挑んで、あの演技は素晴らしいとしかいいようがない。
アイスダンス初心者の大ちゃんがズエワ先生に直接指導を受けたのは最初の渡米時の約2ヶ月と合わせても4か月しかなかったのだから。
こういうことを一つひとつ乗り越えて二人の今がある。
こうして絆が強くなっていくんだなと。
(哉中ちゃん視点の特集やってくれないかな。哉中ちゃんの挑戦って凄いと思うの。)
取材していた日刊スポーツの阿部健吾記者が
「あのタイミングでしっかり取材に応じ、真摯に話すこと。
「取り上げていただき、ありがとうございました」とアイスダンスへの大きな視点で語れること。
敬意しかない」
とつぶやいた。
あのタイミングでしっかり取材に応じ、真摯に話すこと。
— 阿部健吾(日刊スポーツ) (@KengoAbe_nikkan) 2021年12月28日
「取り上げていただき、ありがとうございました」とアイスダンスへの大きな視点で語れること。
敬意しかない https://t.co/zQqlueofo8
大ちゃんはいつでもそういう人だ。
自分というよりも、フィギュアスケートのため、今はアイスダンスのためという視点で見ている。
「アイスダンスを広めたい」という目標がある哉中ちゃんも同じ考えだろう。
二人は本当に良く似ている。
哉中ちゃんでなければアイスダンス転向はなかったというのも頷ける。
そして、12/28に西岡孝洋アナがInstagramにフィギュア実況を卒業したことを投稿した。
18年間フィギュアスケートの実況に携わっていただき、ありがとうございました。
また、大ちゃんとともにバンクーバーを目指していただいたことはとても嬉しく、そこで生まれた名実況も宝物。
西岡アナに実況してもらえたスケーターたちは幸せだ。
本当にお疲れさまでした。
哉中ちゃん、大ちゃんもお疲れさまでした。
少しの間、心と体を休めてね。
「35っていう年齢を感じない自分もいる」という大ちゃん。
このまま年齢を感じないまま、2022年も突っ走ってほしい。
【12/28 朝刊】
日刊スポーツ:
わずかな差で明暗…村元&高橋組を成長させた「ライバル」との美しい関係性
その高橋が2020年2月に新たな挑戦を始めた。直後に新型コロナウイルスが世界的に感染拡大。一時帰国し、再び渡米した。その直後、リフトを作り上げる最中に高橋の肋骨(ろっこつ)にひびが入った。
約1カ月後に復帰したが不運は続いた。2人に合うスピンを模索中に村元が転倒。脳振とうでさらに1カ月間、練習できなかった。滑られない時期は合わせて2カ月に至った。RDの演目を作り上げた時には、9月になっていた。高橋は当時を思い返して明かした。
「本当にリフトでこけたり、落とすことが何回もあった。相当怖いはずなのに、哉中ちゃんはそれを見せると僕が自信をなくすと分かっていたと思います。(恐怖心を)見せないように頑張ってくれていたことにも、気づいていました。そういったところも、乗り越えられた。そして今の自分たちがあるなと思います」
東京中日スポーツ:
結成2季目“かなだい”が見せた驚異的成長 五輪逃すも「世界選手権代表に選出されたのでガッツポーズ」
デイリースポーツ:
かなだい 続行へ意欲 四大陸&世界選手権へ 35歳・高橋「まだまだ成長できる」
THE DIGEST:
「年齢を忘れる瞬間がある」高橋大輔35歳、アイスダンスに転向して目覚めた“肉体改造”「めちゃくちゃ良い身体してると思う」
昨年の練習中に肋骨にひびが入っていたことを明かすなど、決して順風満帆だったわけではない。だが、高橋はアイスダンス選手としての変化と成長を楽しんでいるようだ。
「昨シーズンは本当にしんどかった。毎日どこかが痛くて。でも、今シーズンは27歳の頃よりも、身体的には若くなっているんじゃないかなっていうくらいの体感がある。ちょっと気を抜くとあちこちが痛くなるけれど(笑)。35っていう年齢を感じない自分もいる。練習からパフォーマンスも上がって、できるときは、こんなにできたんだと驚くこともある。疲労回復には時間がかかるけれど、トレーニングの仕方でもっともっと変わるんだろうなと。たまに35を感じるし、感じないこともある感じで過ごしている」
そして、「前よりもいい身体なんじゃないかな。ウエストと上もついて、お尻も上がって、腿もついて。もうちょっとつけたいとは思うけれど、めちゃくちゃ良い身体になっていると思う」と肉体改造に自信を窺わせた。
THE DIGEST:
【PHOTO】アイスダンス代表として四大陸&世界選手権へ! “かなだい”の多彩な表情をキャッチ
関西大学カイザーズ:
全日本フィギュア選手権大会
— 関西大学カイザーズクラブ (@kaisersclub) 2021年12月28日
エキシビジョン後の #かなだい
スマイル😊
来年の四大陸、世界選手権でのご活躍が楽しみです✨#関西大学カイザーズクラブ#kaisersclub#KFSC#高橋大輔#村元哉中#かなだい pic.twitter.com/5Pj4ijzvw8
Sports Navi:
【#メダリスト・オン・アイス】#村元哉中/#高橋大輔
— スポーツナビ フィギュアスケート編集部 (@sn_figure) 2021年12月28日
(写真:坂本清)
#フィギュアスケート #figureskate pic.twitter.com/NHBdnsH0l9
Number web:
〈緊急独占〉北京五輪を逃した高橋&村元組のコーチが明かす“選考方法への本音”…夢は叶わなかったが、2人は進化していく
(文/田村明子)






