今日色々と夢想していたので、アートつながりということで、僕と絵との出会いを・・・

---<背景 ~『ミニミニ私の履歴書 Blue編』より~>---
不埒な高校生活を送った。
(1)酒と本の日々
  ・熱い日本茶のようにチビチビと飲み始め、10時間後に、真夏の炎天下で飲む最初の一杯目のビールのようにストレートのウィスキーを飲み終える、という飲み方・・・
(2)受験で東京に行くが、1校も受けず、酒を浴びるほど飲んで帰ってきた。
  ・このとき受験しなかったのは、10年以上マミーには黙っていた。
(3)あまりの不埒な日々(酒&路上のケンカなどなど)に、マミーに家を追い出される。
(4)仕方なく、紙袋に洋服を詰めて、おばあちゃんの家に行く。
(5)新聞のお仕事欄で仕事を探し、働き始める。18歳の春。
(6)真面目に働く日々。(自慢)
  ・入社から退職まで、1日も休まなかった。(土・日も)
  ・入社から退職まで、1日を除いて、最初に出社、事務所掃除はひとりで全部やった。
  ・月曜日(契約書整理の日)を除いて、22時前に退社したことは一度もない。
(7)こんな日々でヨイノダロウカ・・・?と自問し始める。
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そんなある日。
仕事で久留米というところに行っていた。
お客さんと会う約束がキャンセルになり、次の予定まで時間が空いたので、本屋に行った。
ふと、画集を手にとって眺めた。
・・・何かを感じた。

---<背景 ~『ミニミニ私の履歴書 Blue編』より~>---
(1)思い悩んだ末、退職。
(2)十二指腸潰瘍で1ヶ月入院。
  ・1ヵ月後、よくなってはいなかったが、退院させてくれた。
  ・入院期間中、看護師さんが夜の見回りに来た後、非常口から外に出て、近くの喫茶店に酒を飲みに行っていた。一日も欠かさず。
  ・入院中、酒を飲みながら、東京の大学に行こうと決意。
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退院後、初めて美術展に行ったのは『ユトリロ展』。
絵なんてそれまで見に行ったことがなかったので、何をどう見ていいかも分からない。
仕方ないから、画家のサインだけ全部見て回ろうと思い、そうした。
ユトリロの母親のシュザンヌ・バラドン(名前はうろ覚えです)の大胆で力強い絵の方が、息子の絵より印象に残った。

それから、画集だの絵に関する本だの美術展だので絵を見続けた。
夢で絵が降ってくるくらい浸った。

秋には家の庭と言っていい大濠公園の一角に福岡市美術館ができた。
それからはそこの常設展と読書室に通い続けた。
いつもノートを持って行き、画集を開いて、画家の言葉だの自分の感想だのを書き続けていった。
その頃ノートに書き付けていった言葉はフシギとよく覚えている。

ピカソは1881年生まれ。
モディリアニは1884年生まれ。
レジェは1881年生まれ。

モディリアニは言う。
「ピカソはいつも我々より3年進んでいた。」(年の差だ)
レジェは言う。
「ピカソの影響を追い払うために、私はほとんど抽象の世界にまで行ってしまった。」
ピカソは言う。
「母親から、あなたが神父様になっていたら、きっと法王様になっていたわね、と言われた。だから私は、画家になって、ピカソになった」
etc.・・・

---<背景 ~『ミニミニ私の履歴書 Blue編』より~>---
(1)残りの時間は酒と読書。
(2)受験勉強なんかできるはずもない・・・
  ・当時は、起きたらまず口にするのは酒だった。
  ・マミーが大切にとっていたブランデーだのウイスキーだの約50本。
   全部僕が飲んでしまった。
(3)なぜか大学に受かり、美術作品の宝庫、東京へ。
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東京に来てまず行ったのは、ブリジストン美術館。
一番の目的は、夭折の画家、関根正二の「少年」の絵。
あの感動は忘れられない・・・
福岡にいるときにも部屋にその作品を飾っていたのだが、初めて本物を目の当たりにして、東京に来た!と実感した。

---<背景 ~『ミニミニ私の履歴書 Blue編』より~>---
(1)それから、なぜか、体育会の運動部に入ることに・・・
  ・2年遅れで大学に入ったのに加え、今までの不埒な生活が肉体に与えたダメージは予想以上だった。
  ・まともな生活をしていれば、もっといい選手になれたのにとは思ったが、、、
  ・それは、「タラレバ」の世界・・・
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以来、美術に対する思いは今に至るまで続いている。
昔のような苦しい見方はあまりしなくなったが・・・

今、家の部屋に掛けている絵は、、、
 ・バルテュス
 ・ゴッホ
 ・野見山暁治(これは本物) ※福岡出身の画家

会社に飾っている絵葉書は、、、
 ・レオン・スピリアールト ※ベルギーの画家
 ・野見山暁治
 ・関根正二「信仰の悲しみ」

これからは、まさに今活動している現代美術に接していきたいのと、イタリア・ルネッサンス期の画家をきちんと学びたいと思っている。
現代美術に関しては、できればそのような活動をしている美術家たちと知り合いになって、色々と話しをしてみたい。

美術は、人間の生々しい活動の痕跡なので、、、感じてしまうのです。。。