コロナ禍で騒がれましたね。誹謗 中傷を含め、正しい知識に落ち着いてきたというところですか。今回はそのワクチンについて、述べてみたいと思います。
そもそも人は常に、外敵に晒されているといってもよいでしょう。それが故に人体は全身に皮膚というバリアーを持っています。
ただし口や鼻腔はフリーです。よって咽頭から肺 そして消化管まで、常に感染に対して防御機構があり、それを「免疫」と言います。
細胞性免疫(T細胞やNK細胞)や抗体産生(主にB細胞)などを、白血球が担っています。
どういうことかといえば、一度かかると二度とひどい感染症を起こさないようにする訳です。この免疫システムを利用するのがワクチン療法です。
特に小さな子供は感染に弱く、麻疹やポリオなどにかかると、多くは風邪症状ですが、中には重篤な後遺症を残します。また大人でもいえることです。
そこで(ワクチンー免疫療法)で「疑似感染」を起こして、二度とひどい感染を起こさないようにするのです。
初めてしたのは、かの有名なジェンナーで18世紀です。以後2世紀、長い間人類を苦しめてきた天然痘は撲滅できたし、ポリオなどももう一息です。
さてワクチンにはどのような物があるかといえば、代表的なのが、(生ワクチン)です。ウイルスや細菌の毒性を弱めたもの。軽い感染症状が出ますが、免疫を強く刺激し、多くは一生続きます。
次に(不活化ワクチン)です。病原体を熱処理やフェノール処理やホルマリン処理や紫外線処理をして無害化したものです。病原体の一部の蛋白を利用したものもあります。やや免疫応答が弱くて何回か必要か、アジュバントが必要です。
最近ではこれらに加えて、ベクターウイルスを使ったものや、DNAやmRNAを抗原とするものも出てきました。これらはいずれもワクチン本来の目的である、疾病防止の観点からは納得のいくものですが、どうしても免疫応答が弱くなります。
しかし通常の生ワクチンや不活化ワクチンの開発には数年かかるのが大幅に短くなります。
そういう点でロシアや中国が数か月でワクチンを手にしたのは疑問です。
日本ではワクチンは政府が管理して、接種を推薦している(無料)ものもありますが、まだまだ後進国並みで、遅れています。
各個人の自由判断での使用ですが、そのベネフィットをよく考えないと。
ちなみにインフルエンザワクチンはアメリカでは無料です。
ワクチンはこういうように感染症に対して有効な手段ですが、最近では抗がん剤などにも応用されています。
朗報です。以前より言っていました、アルツハイマー病の新薬が承認されました。一人一年間は約300万円らしい。さらに適応患者さんはアルツハイマーではなく、その前駆状態のMCI(軽度認知障害)に対してのことで、選択肢は狭いですね。効果も若干進行を遅らせるだけ。いずれアルツハイマーとかMCIについてブログに書きます。