今の日本では少しばかりペーパーテストの出来が良ければ、だれでもなれます。ちょっとだけ長くて、学費が掛かりますけどね。そこで考えました。
「医学」なんて「科学」じゃない。正直言うと学部にいるときからそう思っていました。大学を卒業以来長い期間研究をしたり、ずっと臨床医をしていた身として、確かに研究は、生物学 免疫学など、「科学的」研究でした。しかし臨床医になって気づいたのですが、臨床医学はあくまでも「非科学的」だなということです。
基礎医学と臨床医学は両方ともに同じ手法をとっているにもかかわらず、大分に違います。いつか述べたように両者ともに「帰納」と「演繹」を使っています。
数限りない事実から、かたや都合の良い事実のみ拾い上げて、それを普遍化させる=演繹で説明させる。
しかし臨床では数限りない事実はあくまでに事実であり、無理に帰納させると後に続く事実が説明できないことがあります。
ですから医療者は常に、あるがままを受け入れねばなりません。どれだけの事実を知っているかです。
人体は摩訶不思議。予想だにすらできない事実(病態)に対して、それまでの事実からいかに説明を試みるか?それが経験のある臨床医です。
それにしても戦争が多い。ウクライナは一人(プーチン)の思い込みのせいだから解決法はある。しかし中東はイスラエル(シオニズム?)とハマス(パレスチナ)というイデオロギーの対立だからその対立はどうしようもない。話を進めて対立を単なる差だと言い切る、英雄のような政治家が出るとよいのに。