ええと、先日の記事の冒頭でね。


僕の友人のオカケンという男は無類の野球好きなんです。


みたいな書き出しがあったと思うんですが………。



あそこ、それぞれ墨でも塗って潰しておいて下さい。



や、申し訳ありませんでした!



野郎は野球が好きでもなんでもないですよ!(笑)



まあまあ、というのもね、火曜日の話ですか。


オカケンと会社終わりに合流したんですよ。


(その時までは)無類の野球好きだったオカケンの、

「バッティングセンター行きたい!」

っていうお誘いでございます。



まあしかし、合流直後からバッティングセンターには行きません。


まあまずは焼鳥屋あたりでちょっと飲んだんですがね……。



その時間が僕にとっちゃあ”勝負の時間”なんです。



前の記事でも書きましたが、オカケンは野球をやると必ず”ちょっと笑えない災難”が降りかかってくる男なんです。


今までも死んだメガネが2本。抜けた肩は1本ですから(笑)


だからね、僕としては必死です。

なんとかして、オカケンをバッティングセンターに行かせたくないんです。


「ギャーース!」


とは言わせたくないんです(笑)



だからね、焼鳥を食べながらも……


「なあ、オカケン!バッティングセンター止めて、エイちゃんの店行こうや!」


と言ってみたり……。


「なあなあ!バッティングセンターより、”キャ”のつく楽しいお店行こうぜ!」


と言ってみたりですよ。


しかし”親の心子知らず”でございます。

オカケンからの答えは決まって、


「ヤッ!」


と、拒絶の一言だけでございます。



もう疲れた、いっそメガネ割れちゃえ。



なんて思った頃にね、ふと気まぐれで、


「じゃあわかった。お前が前から行きたがっていた”メイドカフェ”に行こうぜ」


って言ったんです。


しかし、まあまあ、言ってもね。


彼は野球好きですし。
わりと頑固なところがありますし。
なにより『”キャ”のつく楽しいお店』を拒否したように清潔な男です。



だから、僕が”メイドカフェ”云々言っても……。

オカケンが反応するわけが……(笑)



なのにですよ。



オカケン。



小鼻膨らんでやがるんです。


「ほんとに?」


なんて言ってやがるんです。



つまりね。



”キャ”のつく楽しいお店<バッティングセンター<メイドカフェ



なんですよ。



野球好き消えちゃった!


メイドカフェに消されちゃった!!(笑)



まあまあ、とは言えです。



僕もバッティングセンターに行ってオカケンの悲鳴を聞きたくありませんし。


なにより……ちょっと興味ありません?メイドカフェ(笑)



そうなると話は一気にです。



すすきのの北側の雑居ビルの7Fにあったメイドカフェに行ってみたんです。


しかし、件のメイドカフェ。


場所柄もあるのかもしれませんが……。


店構えもね、造りも手伝いまして。


もう2秒で……。



あ、これ、スナックの居抜きだな



っていうのがわかる感じです(笑)



や、どうなの?!



僕ね、メイドカフェなんて秋葉原の映像で見たことしかなかったですけど……。


もっと可愛らしいもんじゃないの?

ピンクやらなんやらの可愛い色と飾りに囲まれ、照明も明るいみたいな、ね。


ところがですよ。


なんでしょう。真紅のビロード張りのカウンターの椅子に、コの型になったボックス席。


さすがにカラオケセットとミラーボールはなかったですが……。



内装って大事(笑)



まあまあ内装がそんな感じだから、

「いらっしゃ~~い」

ってしわがれ声のママが出てくるかと思いきや、そこはさずかにメイドカフェ。



「お帰りなさいませ、ご主人さまぁ~」



のご唱和。



うわっ、テレビで見たまんまだ!



なんて思っちゃいましたよ(笑)



しかし、またまたどうなんでしょう。



僕とオカケンがカウンターに座ったら、対面カウンター越しにね、メイドさんが立って、おしゃべりしてくれるみたいなスタイルなんですが……。



それってガールズバーじゃね?(笑)



まあまあそれでもね、そっからは、さすが僕です。

一筋縄ではいきません……(泣)



僕らの対面に来て下さったメイドさん。


可愛らしい女の子でした。見た目はもちろんなんですが、可愛らしいメイド服なんか着ちゃってねぇ。


ただなんでしょう。


ま、やらしい言い方ですが、”媚びた”感じのない子だったんです。


テレビで見たメイドちゃんみたいに、舌足らずなところは皆無でハキハキな喋り方でね、敬語もきっちりです。


まあそこはいいんですが……。


さすがに一人称が”自分”ってのはどうだろう(笑)



「自分、今日からこのメイドカフェに入った新人なんですが、やっぱり他の先輩みたいに笑ったり、はしゃいだり、しなきゃいけないんでしょうか」


さぁ~、どうなんだろうねぇ……。


「自分。可笑しいことがないのに笑えません」


君は三船敏郎か?!


「しかし、メイド服着てみたかったんです」


知らんがな(笑)



あのスナックの居抜きみたいなメイドカフェ。

そして、体育会系丸出しのメイドさんが『所詮、札幌クオリティ』なのかどうか知りませんが……。



もう僕、20年はメイドカフェに行かなくてもいいくらいに、楽しめました(笑)
僕の友人のオカケンという男はね、無類の野球好きなんです。


たぶん家の庭から石油が湧き出てくるようなことになったら、彼は迷うことなく読売の本社に行って、読売ジャイアンツを、

オカケンジャイアンツ

にすることだろうと思います。


まあそれくらいの野球好き、しかも古式ゆかしいG党なんですが……。



神様ってのは、残酷ですね。



誰よりも野球を愛し、誰よりも巨人を愛しているオカケンに……。


よりにもよって。



野球をやらない才能を授けるだなんて………。



や、そうなんです。


オカケンがね、野球をやるたびに、神様は彼に、”ちょっと笑えないタイプの災難”をプレゼントするんです。


今でも語り草というか……決して忘れられないのがね。


僕とオカケンが高校生のことでした。


彼の通っていた高校で球技大会があったそうなんです。


もちろん彼は野球にエントリーですよ。無類の野球好きですから。


そして、彼は真面目な男ですから。


秘密特訓を計画してたんです。


球技大会の前日に、違う高校の野球部に所属していた僕にね、


「守備で失敗するのは仕方ないけど、せめてヒットの1本は打ちたい!バッティング練習に付き合ってくれ!」


と言ってきたんです。


泣かせるじゃありませんか。


その心意気や善し!


です。


まあまあそれでね、近所のバッティングセンターに2人で行きまして。


秘密特訓開始です。


もっともオカケンは、どちらかと言ったら、運動が苦手なタイプでした。


中学校の陸上競技大会800Mで、断トツのビリを独走し、全校生徒の視線と拍手を独り占めするタイプでした。


ですからね。


90km/h(低速球)と書かれたゲージ。


だいたい小3の子がスパンスパン打つゲージでも、オカケンは1球もバットに当たらないんです。


しかし、オカケンは諦めませんでした。


ただでさえ、同い年の親友に自分が出来ないことのアドバイスを求めるというのは、男として辛いことです。


なのにオカケンはね、僕のアドバイスを真摯に求めました。


僕も全身全霊でそれに応えたつもりです。


素振りのフォームチェックをするために、家に帰ってビデオカメラまで取ってきました。


いつの間にか、いつも眠たそうな顔をしているバッティングセンターのオヤジさんまでがオカケンに熱のこもったバッティング指導をしていました。



ええ、まるで、青春映画の一コマのようでした。



そうちょうどその頃です。


僕ね、あることに気がついたんです。


オカケンのスイングの始動が明らかに早過ぎるということに。


だから思い切って。


「なあ、試しに110km/h(中速球)のゲージに入ってみろよ」


と、言ってみたんです。


オカケンは僕のアドバイスに唯々諾々と従って110km/hのゲージに入りました。


速さに慣れていないせいかオカケンは何球か空振りしました。


しかしタイミングは合っていたんです。


あとはスイングの軌道だけ。


僕はオカケンのバットがミートすることの確信を得ていました。


そしてあれは何球目のことだったでしょう。


初めて当たったんです。


もちろん。


カキーーン!


なんて爽快な音じゃありません。


ぐわがらかきーん!


でもありません。オカケンは葉っぱをくわえてません。



ペチン



なんて情けない音でした。



しかし当たったのです。



初めてバットに当たったのです。


”快挙”……そう言っては失礼でしょうか。


でもね、ゲージの外で見ていた僕は本当にそう言いたくなるほど、嬉しかったんです。



なのに……。


本当に神様は罪なことをしました……。


オカケンの”初”打球は……。


そのまま。



オカケンのメガネに……。



「ギャーー!!」



オカケンは顔面を押さえ込んだまま倒れ込みました。



「目がぁ目がぁ~!」



そう言いながらうずくまる人を見たのはムスカ大佐以来でした。


僕は”バルス”って言ってないのに。

シータ役は誰でしょう。あの小汚いバッティングセンターのオヤジさんでしょうか。



もっとも、そんなには痛くはなかったはずです。

打球には全く力が伝わっていなかったでしょうし。
元々、バッティングセンターのボールなんてヨレヨレの軟式球ですから。



しかし衝撃度はいかばかりでしょうか。



そしてね。



僕らは1つ忘れてました。



本来の野球ですと、打者が自打球を打つと、ボールデッドでプレーは中断されるんです。



なのに、バッティングセンターのピッチングマシンは馬鹿だからそのルール知らないんです。


ナゲナキャ。ナゲナキャ。ナゲナキャ。ナゲ……


そして放られた110km/hは………。



まるで奇跡です。



神様にしか出来ません。



うずくまるオカケンのコメカミにクリーンヒットさせるなんて……。


オカケンは声もなく倒れました。


いえ、ひょっとしたら、「んぐ」とか「むぐ」とかうめき声を漏らしたかもしれません。


しかし、いずれにしても、そんなうめき声は、


僕とオヤジさんの絶叫で掻き消されていました。


ええ、地獄絵図の阿鼻叫喚です。


パニックになりながら、マシンを停止させに走るオヤジさん。


ゲージの中に走っていく僕。


幸いオカケンには怪我らしい怪我はありませんでした。


ただ……。


彼のかけていたメガネは……。


”ツル”がポッキリと折れていました。


そして彼は秘密特訓までして備えた、翌日の球技大会を欠席し、メガネ屋に行く。


なんてことになったのです。


大分長くなったのでいい加減にしますが、この他にも。


大学時代、ゼミ対抗ソフトボール大会で肩を脱臼。(河川敷救急車事件)


サークル対抗草野球大会でメガネが割れる。(満賀道雄事件)


などなどあり、そのたびにオカケンは、


「ギャーース!」


と、叫ぶはめになっていったのです。


いずれも野球が呼んだ不幸の数々でした。



そしてそんなオカケンからメールが昨日きたんです。


曰く、


『日本シリーズ見たら興奮しちゃった!明日、仕事終わったらバッティングセンター行こうよ!』


………本当に勘弁してくれ(笑)
びっくりしましたよ!


や、昨日ね、帰りにちょっと買いたいものがあったからショッピングモールみたいなところに寄ったんです。


もう、クリスマス一色なんですね!


クリスマスツリーが”どでん”と飾られてましたよ!

もちろんツリーの周囲では、クリスマスソングも流れてます。


♪ ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
一晩噛んでるモツの味!ヘイッ!!


みたいなやつが。


…………。うん、悪ふざけだ(笑)


いやいやでもね。


変な話ですけど、ここ何年間か、クリスマス異常に早まってません?


僕が子供の頃って、12月の10日過ぎ。

クリスマスまで2週間!

が、クリスマス開始の合図だった気がするんです。


それが段々と……。


12月からクリスマス開始!

になり、


11月半ば、残り1ヶ月でクリスマス開始!

になり、


今や、11月になったらクリスマス開始!


かぁ~。


と思うわけですよ。



や、まあね。



僕、クリスマスの雰囲気そのものは好きなんです。


僕が住んでます札幌市は12月の半ばから雪が積もり始めますから。

キラキラしたイルミネーションや、クリスマスの雰囲気と雪がマッチして、街全体が誠に美しいんです。


ですから、いいちゃあ、いいんですが……。


なんだかねぇ……。



風情無くね?



と、思うんですよ(笑)



クリスマスは12月の季語であって、11月の季語は、まだ”晩秋”でしょうよ、と。



今日会社でね、後輩のササキちゃんを相手にそんな話をしていたんです。


「いやいや、アホバカさん。何言ってるんですか。CMでもスーパーでもしきりにクリスマスケーキの予約受け付けやってるじゃないですか」


…………。


僕ね、一切、目に入ってなかったんですよ。

言われてみたら、たしかに、AKBの人が、クリスマスケーキのCMやってるんですよね。


びっくりしましたよ!



しかし、すごいですねー!人間の脳って!


様々な情報をね、自分とって必要、不必要、って無意識のうちに、取捨選択してるんですよ(笑)


まあ~それが悔しいやら悲しいやら!(笑)


ですからね、言ってやりましたよ。


「バカヤロウ!」


と。


「あんまり”早過ぎる”ってのも女に嫌われるだろうよ」


と………!!


そしたらササキちゃん。

どうやったら、こんな顔が出来るのだろう。

ってほどの”哀れみ”の顔をしながら……。


「ちなみにアホバカさん。それ、去年も言ってました」




びっくりしましたよ!!(笑)