ナニゲに長々続いているナニゲシリーズ
→おさらい
「もぉお、しょーちゃん うるさい!」
二段ベッドの下で寝てる しょーちゃんを上の段から怒鳴ってみたけど、起きる様子もなく、ぐっすり眠ってる。
ぐっすり眠れてるのはいいんだけどさ…
問題なのはイビキだよ
下で轟音が響くんだもん
こっちは眠れないよ
しょーちゃんのイビキ、こんなに酷かったかなぁ…
疲れてんだなぁ
完全に眠れなくなった俺は仕方なく、寝酒でも呑むかって部屋を出た。
ちょっと考えなきゃな
毎日これじゃ困っちゃう
潤が帰ってくるまで、かず坊の部屋で寝ようかなぁ
でもそれだと、しょーちゃん拗ねるだろうなぁ
廊下の突き当たりの、さとにぃの部屋のドアの飾り窓に明かりが灯ってるのを 横目で見ながら階段へ向かう。
さとにぃも まだ起きてるらしい。
しょーちゃんが下で寝てるから上に響くんだよな
上で寝てくれたら…
でも しょーちゃん寝相悪いし…
落っこちて来ても困るなぁ
ぶつぶつ言いながら階段を下りると、リビングのドアからも明かりが漏れている。
さとにぃが お茶でも飲みに来てんのかな…
そぉっとドアを開けると、ダウンライトをひとつ点けただけのリビングのソファーで、膝を抱えて丸くなってる かず坊の姿が見えた。
口を引き結んで、テーブルに映ってるライトの光を、ただぼんやりと見つめてる。
かず坊も眠れないのか…
そりゃそうだよな
また邪魔しちゃったもんなぁ…
悶々としてるよね
夕方の風呂場での一件を思い出して、俺は申し訳なくなって頭をかいた。
つい、覗いちゃったんだよね…
俺だって、お兄ちゃんとして心配なんだもん
お兄ちゃんとして
うん
よし、ここはひとつ、
お兄ちゃんが 迷える かず坊の背中を押してやるか
うひひひ←
つづく