ホテルの部屋で、抱き合い、キスを交わしながら、私はFの腕の中で言ってみた。
「私ね、Fくんのこと、3番目くらいに好きよ」
「え、3番目ぇ? 上には誰がいるの?」
「誰が一番、誰が二番っていうんじゃなくてさ。何となく、3番目くらいの感じ。その上って、叶わなかった恋ばっかりだなー」
そして私は、「寝ると、興味が薄れちゃうところあるのよね」と呟き、Fは「それってちょっと、ヒドくない?」と、絶句気味に言った。
「ヒドいでしょ? 男みたいでしょ。その辺ちょっと男なのよね、私」
少し経ってから、Fは私に訊いた。
「じゃ、Bさんは?」
「Bさんは……今でも好きよ」
寝たからといって好きでなくなるわけじゃない。それにBは、やっぱりどっか特別だし。でもそれについては、また別の時に書こう。
私の言葉に、Fは傷付いただろうか。少しはやるせない思いをしたのだろうか。
「そういえばBさん、離婚しちゃったのよ」
「えーっ! ……じゃあ、チャンスじゃない」
「ん~……そうねぇ……」
私は乗り気でない返事をした。チャンスと言われても……という感じだった。肌を重ねながら他の男の話なんかしたくない。
Fはとても優しく私を抱く。同じ相手と回数を重ねると――あるいは、初めからという相手もいるが――、どっかプレイじみた感じが増してくる。FとのSEXは、プレイの対極みたいに思える。テクニックとか何とかじゃなく、優しい気持ちが伝わってきて、満たされる。
でもこの時、私は彼を受け入れきれなかった。とても久しぶりだったので、まるで初めての小娘に戻ったように痛くて、途中で彼をやめさせてしまったのだ。彼を奥まで受け入れることができず、先っぽだけ入れた状態で動かされただけで私はギブアップした。とても奥まで入らないと思った。
ダメ、やめて、痛い、と訴えると、Fは「気持ちよくない?」と何度か訊いてきた。気持ち良くないわけじゃなかった。でも痛くて、奥までは入りそうもないと思った。私は痛い、やめて、と訴え続けた。
Fはやめてくれた。私の上に覆い被さったまま、ごめん、と謝る私の手を取って、彼のものを触らせた。
「この状態でやめろって言われるのは……」
Fはそれ以上何も言わなかった。2人で布団をかぶりなおし、たわいもない話で気分を変えた。
Fは言葉にして思いを伝えるタイプではない。だから私は訊いてみたくなる。
「Fくんって、私のこと好きなの?」
「うん。好きだよ?」
それからFはちょっと含み笑いで続けた。
「……3番目くらい」
「3番目ぇ?」
今度は私がびっくりする番だった。びっくりして、それから私は脱力しつつ笑い出した。
「それってもしかして、さっきの仕返し?」
「……ちょっとね」
「ちょっとかぁ」
Fが私をどんな風に好きなのか、私には分からない。都合のいい女なのかもしれない。でも、そんな風に感じさせない優しさが彼にある限り、私は気にしない。
あとから、Fにメールを送った。帰ってから後悔したこと、眠れなかったこと。「やめて」じゃなく、「ゆっくり、優しくして」と言えばよかったのに、と。Fからの返信メールは、そのことには全く触れず、検査の予定や引っ越しの日取りのことが書いてあっただけだった。
3番目に好きだといった言葉には、少しウソがある。好きな人たちの3位グループ。叶わなかった恋と、叶わない恋の味を残す相手が2番目。1番目は、熱を上げている時の相手か、または今、目の前にいるあなたのための席。Fはどっちにしろ、もう3番目じゃない。
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「私ね、Fくんのこと、3番目くらいに好きよ」
「え、3番目ぇ? 上には誰がいるの?」
「誰が一番、誰が二番っていうんじゃなくてさ。何となく、3番目くらいの感じ。その上って、叶わなかった恋ばっかりだなー」
そして私は、「寝ると、興味が薄れちゃうところあるのよね」と呟き、Fは「それってちょっと、ヒドくない?」と、絶句気味に言った。
「ヒドいでしょ? 男みたいでしょ。その辺ちょっと男なのよね、私」
少し経ってから、Fは私に訊いた。
「じゃ、Bさんは?」
「Bさんは……今でも好きよ」
寝たからといって好きでなくなるわけじゃない。それにBは、やっぱりどっか特別だし。でもそれについては、また別の時に書こう。
私の言葉に、Fは傷付いただろうか。少しはやるせない思いをしたのだろうか。
「そういえばBさん、離婚しちゃったのよ」
「えーっ! ……じゃあ、チャンスじゃない」
「ん~……そうねぇ……」
私は乗り気でない返事をした。チャンスと言われても……という感じだった。肌を重ねながら他の男の話なんかしたくない。
Fはとても優しく私を抱く。同じ相手と回数を重ねると――あるいは、初めからという相手もいるが――、どっかプレイじみた感じが増してくる。FとのSEXは、プレイの対極みたいに思える。テクニックとか何とかじゃなく、優しい気持ちが伝わってきて、満たされる。
でもこの時、私は彼を受け入れきれなかった。とても久しぶりだったので、まるで初めての小娘に戻ったように痛くて、途中で彼をやめさせてしまったのだ。彼を奥まで受け入れることができず、先っぽだけ入れた状態で動かされただけで私はギブアップした。とても奥まで入らないと思った。
ダメ、やめて、痛い、と訴えると、Fは「気持ちよくない?」と何度か訊いてきた。気持ち良くないわけじゃなかった。でも痛くて、奥までは入りそうもないと思った。私は痛い、やめて、と訴え続けた。
Fはやめてくれた。私の上に覆い被さったまま、ごめん、と謝る私の手を取って、彼のものを触らせた。
「この状態でやめろって言われるのは……」
Fはそれ以上何も言わなかった。2人で布団をかぶりなおし、たわいもない話で気分を変えた。
Fは言葉にして思いを伝えるタイプではない。だから私は訊いてみたくなる。
「Fくんって、私のこと好きなの?」
「うん。好きだよ?」
それからFはちょっと含み笑いで続けた。
「……3番目くらい」
「3番目ぇ?」
今度は私がびっくりする番だった。びっくりして、それから私は脱力しつつ笑い出した。
「それってもしかして、さっきの仕返し?」
「……ちょっとね」
「ちょっとかぁ」
Fが私をどんな風に好きなのか、私には分からない。都合のいい女なのかもしれない。でも、そんな風に感じさせない優しさが彼にある限り、私は気にしない。
あとから、Fにメールを送った。帰ってから後悔したこと、眠れなかったこと。「やめて」じゃなく、「ゆっくり、優しくして」と言えばよかったのに、と。Fからの返信メールは、そのことには全く触れず、検査の予定や引っ越しの日取りのことが書いてあっただけだった。
3番目に好きだといった言葉には、少しウソがある。好きな人たちの3位グループ。叶わなかった恋と、叶わない恋の味を残す相手が2番目。1番目は、熱を上げている時の相手か、または今、目の前にいるあなたのための席。Fはどっちにしろ、もう3番目じゃない。
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