ハル君は、
今夜、親に結婚したい報告するねと言った。
親には全て本当のことを言ってね。
ダメならダメで仕方ないから。
と念を押した。
すると次の日、ハル君から連絡がきた。
親から了承をもらった。
早いうちに結納の日取りを決めてくれだって。
え?いいの?
良識ある家ならきっと受け入れない。
そうではなかったのか?
なぜ、こんなにあっさり決まるのか、
あっさりすぎて、半信半疑だった。
結納ったって、
母とその再婚者に結婚の挨拶を交わすのだって、
何だか違和感たっぷりだった。
ものすごいトントン拍子。
住む所も、式場選びも、新婚旅行も、
結婚の段取りが、
私が思うよりもはるかに、
結婚への道のりが順調すぎて、
何でだろうと思った。
が、今は分かる。
ハル君が、全部頑張って進めてた。
結婚してから義母に聞いた。
ハル君はあの日、
私と結婚するとご両親に言った。
ご両親はいよいよかと喜んだ。
そこで、ハル君は聞いて欲しいことがあると、
私の身の上話を話した。
するとやはり義父は反対した。
ハル君は、
その話を先に聞いたらみんな反対する。
だから1年間もの間、
ずっとカホを連れてきて会わせた。
今さら生い立ちを知ったら結婚反対というのは、
偏見ではないのか?
さっきまで喜んだのはつまり、
カホ本人は問題ないはずだ。
偏見で決めつけないで欲しい。
それでもどうしても許せないというのなら、
結婚したいのに変わりないから、
家を出て2人でやっていく。
義母はハル君の本気さが分かっていたから、
何も口を挟まなかったそう。
義父も、
話しているうちにハル君の真剣さに折れたそうだ。
本当に出ていかれたら困ると言っていた。
だから、
本音はやはり賛成ではなかったようだ。
ハル君、
裏でこんなに頑張っていたことを、
私はどこか忘れていた。