私の友人は結婚間近だった。
その婚約者の友人は、
申し分ない学歴と職歴だったし、
話も上手で、人当たりもよく紳士的だった。
だけど、人が出来すぎている。
もう人なんか信じられなくなったからか、
全く魅力を感じなかった。
それにどうせ私みたいな人は、
結婚を認めてもらえないんだし、
そんな卑屈な考えもあった。
でもきっとこの人を私に紹介しようとしてる。
何だか分かるとシラけてしまった。
でも友人にはそんなことは言えない。
私はお決まりのスマイルをし、
楽しんでるふりをした。
ただ、後半になると、
私はもう1人の連れが気になった。
その人は、
ここに来たくなかった
と顔に大きく書いてあるぐらい、
思いっきり無愛想だった。
このような場で無愛想な人は珍しい。
この人は、渋々連れてこられたんだなと思った。
ある意味この人と私は同じだ。
私も来たくなかった。
でも何だかこの人に申し訳なかった。
私の友人は、きっと婚約者に無理矢理頼んで、
食事会をセッティングしてくれただろう。
私はタバコを吸う為に席を外した。
しばらくすると、
その無愛想の人も、
タバコのためにやってきた。
私は改めて詫びを入れた。
私の友人が私のためにと、
考えてくれたこの会に、
あなたの貴重の時間を奪ってしまって本当に申し訳ありません。
彼はとても驚いたが、
いや、むしろすいません、
顔に出ちゃって。
そのあと、私は疲れてしまって、
復帰したてで体が持たないのを理由に、
帰らせてもらおうと思った。
私が帰るとこの会の主旨がなくなってしまうので、
早めのお開きになった。
私と無愛想の彼は、同じ方向だったので、
途中まで一緒に帰ることになった。