社内で気軽に世間話できる人は居なかった。
挨拶すら簡素だった。
会議に参加しても、
テンポが早くて、
みんなの理解力や回転も早くて、
私ひとりポカーン…。
参加した意味あっただろうか…。
効率の良さと無駄の無さに感服しつつ、
もはや日本語が日本語に聞こえなくなるぐらい、
何を話してるのが良くわからなかった。
全てがカオスで、
ものすごい疎外感だった。
課長はほぼ私と口すら聞いてくれない。
自分がする仕事が見つからない。
もはや、使えない人NO.1
誰から見ても、使えない人。
私、なんで採用されたんだろ。
なんて場違いな世界に来てしまったのだろう。
自分の能力の低さに泣ける夜もあった。
でも、ここで逃げちゃダメってことぐらいは、
さすがによく分かる年になった。
ここで辞めたら社会人として負けを認めることになる。
なんとしても『仕事』をしてからでないと。
辞めない。辞められない。
仕事を自分で探せ。
探すには全体を知らないと。
私は課内から観察し始めた。
疑問に思ったことは何でも聞いた。
知りたいことは何でも聞いた。
こちらから攻めていくうちに、
みんなは軟化していった。
サボテンの花が咲いたようだった。
サボテンのトゲすら、
撫でられるようになったぐらい、
自分から飛び込んでいけるようになっていった。