父の家での生活は緊張感がありすぎて、
思い返すとありがたい暮らしでしたが、
あの時はそうは思えなかった。
逃げ出したいほど厳しかった。
その頃、母から連絡が来た。
準備が整ったからお母さんと一緒に暮らそう。
準備してるなんて聞いてなかったけど、
私は心底嬉しかった。
やっと願いが叶うんだ。
お母さんと、新しいお父さんと、
おまけに兄弟までできるんだ。
ようやく私にも家族というもので暮らすことができるんだ。
でも父は大反対した。
この子はようやくまともの生活ができるようになったんだ。
お前の勝手な気分でいい加減かき回すのはやめてくれ。
父は私を母に渡すのを拒否した。
後で成人してからわかったことだが、
私が父宅へ預けられたのは、
母は結婚前後に逮捕されて、
罰金刑で済んだけど前科がついた。
そのことで親族中がざわつき、
父は私を引き取ると決めたらしい。
この事件のことは事実のようだけど、
母は今でも詳細を話してくれない。
だから真実を知らないままです。
そういう訳もあり、
父は母に私を渡せないと言ったようだ。
しかし、自分がしたいとなるとどんな手を使ってでもするのが母で、
自殺未遂した時みたいに、
またもや強引な手口で私を父から引き離した。