姉が言うには、
年老いた父は幼い私のことが、
子供の中で1番可愛いだろうなと感じるほど、
いつも私のことを見ていてくれたと言うが、
当時の私にはとても怖くて、
できないことがあるとすぐゲンコツが飛んでくる恐ろしい存在でしかなかった。
時には殴られすぎて逃げ回ると、
家庭内別居中の奥さんが、
部屋に私をかくまってくれた。
父も奥さんが出てくると、私には手を出さないので、
いつしか私にとって奥さんの部屋は私の安全基地になったのです。
奥さんはいつも部屋で内職をしていました。
そうすると気が紛れるそうです。
仏教の信仰が深い人で、その教えをよく守っていた。
私には距離を保ちつつも、優しく接してくれていた。
仲良くなってきた頃にやっと奥さんに聞けた。
おばちゃんの家庭を壊した人のこどもなのに、
どうして優しくしてくれるの?
それはずっと聞きたかったのに、
聞く勇気が持てなかった事でした。