ピッコロさんのところの企画
に乗っからせて頂きます。
いつも評価企画参加してないもので。
理由は、僕の場合、総合点の相対評価になってしまうので得点は時価にちかい形になる。
「アレをこの点数つけると、コレはこのぐらいにしなきゃいけないなぁ……」
みたいなことを考える訳です。だからどんどこ変動しちゃうんですよね。
そんな訳でいつも失礼しているから、今回は参加しようという。
形式は何でも言いという事なので、5つ……にしようかと思いましたが3つに変更。
長くなるから。
選抜基準は
・あんま観られてない(気がする)
・俺が好き
・他に観られない独特の作品
こんくらいです。
ではいってみましょう。
1・ミスター味っ子
まず最初は『ミスター味っ子』。今川泰宏監督の初監督作品。
料理そのものよりもなにか別の次元に力が入っており、リアクション料理アニメの元祖とも言える。
特に
弁当のおかずがプロレスを始める回
味皇が病院を車椅子で疾走する回、
味皇が巨大化して大阪城を破壊する回
などが取り分け印象深い。
また今川監督の映画好きを示すが如く『ロッキー・ホラーショー』のパロディなど誰得な、というか殆ど誰も気付かないであろうよくわからないネタも満載。
こういった要素から、キワモノと思われやすい(実際否定は出来ない)が、原作マンガよりも主人公・陽一の挫折や立ち直り、家族の愛情、料理の根幹として『心』を大切にする姿勢など、実は少年マンガらしい成長物語としても良く出来ていて、原作者の後のマンガに逆に影響を与えているようにも見えるほど。
同じ料理で違う決着がついてしまう、などという驚異の改変もあるが、むしろ作品のドラマとして納得出来てしまう不思議。原作とアニメのある種理想的な関係を築いたと言える傑作。
ちなみに高山みなみの初主演作でもある。
2・人造昆虫カブトボーグV×V
前代未聞の脚本アニメ。
明らかに世界が滅びたようにしか見えないにも関わらず次回予告で解決する。
死亡したレギュラーキャラが次の回で何事もなく生き返っている。
四十数回にして今まで見たこともないキャラクターがレギュラーとして登場する。
まだ起きていない未来の事を思い出して苦悩する
など、常人の発想を超越する話が九割を占める。
主人公も所謂「主人公らしい性格」からはほど遠く、
相手が老人や赤ん坊でも容赦なく攻撃する(むしろその弱点を突く)
金で友人を売り渡す
遭遇した人間を、見境無く街ごと破壊する
夏休みの宿題を他の生徒から奪う
など鬼畜としか言えない所行を重ねている。
一応ながら玩具の販促アニメであるはずが、作中世界ではその玩具による禁断症状が存在しているなど、書いている人もどうかしているとしか思えない。
逆に言えば他に類を見ない幅広い範囲と展開を見せる物語であり、何か変わった物が観たくなったら一度視聴をオススメしたい。
当初は奇妙な展開に困惑するだけであったにしても次第にそのノリにやみつきになり、
いつの間にか「いいチャージインだ!」と声を掛ける上級ボーガーに変貌している自分に気付くだろう。
3・大江戸ロケット
劇団新感線の舞台をアニメ化したというちょっと変わった作品。
基本はコメディであり、細かいパロネタやメタネタ、歴史を覆すような設定がしばしば見受けられるが、地味なところで歴史考証がしっかりしているなど、侮れない。
主人公の玉屋清吉の成長譚でもあり、また過去に傷を持つ義賊の銀次郎や、次第に奇妙な立場に置かれる赤井西ノ介などの複雑な人間模様をかなりキチンと書いている。
時代劇的な要素はもちろん、江戸期にロケットを飛ばすという疑似歴史物、SF物など様々な要素をぶち込んだごった煮のような味わい。
主題歌でも印象的なフレーズ「なんちゃって、全部ウソ♪」という身も蓋も無い歌詞が示すとおり、色んな意味で驚かされる。
取り敢えず紹介してみましたが、全部バカ作品ばっかりで恐縮です。
えぇ、好きなんです、こういうバカッぽさが。
でも、時としてバカのなかに真摯なドラマが入ってたりするので溜まらないのです。
普通にシリアスな作品も好きなんですけどね、今回は普通のアニメブロガーさんにあまり馴染みのなさそうな作品を選ばせて頂きました。