大団円!
やはりエリンさんは最後までエリンさんでした。
実を言うと今はパソが無い環境なのでガッツリ書けないのが残念です。
なので簡略に。
細かい所まで言ってしまうとソヨンと闘蛇大量死の関係性がやや気にかかる部分はあります。
ただ、たとえソヨンがそれに関わったとしてもこの最終回ならば解消されているとも言えるのではないかという気がします。
何故ならばエリンさんは本当の意味で母を乗り越えた、より正確に言うならば母の理想とした「人と獣」の絆を築いたからです。
今回、一番感じ入った部分はやはりリランが自らの意志でエリンさんを助けに行ったシーンでしょう。
正直、エリンさん自身の決断はその前段階、即ち「リランを人の為に使ってしまう」時で半ば終わっていました。
そのけじめとして命を絶やすと。
ただ、彼女の心にさした一筋の光明は、母の言葉。
そしてエリンさんの気持ちに応え、自由意志を以て助けに行ったリラン。
その直前まで、2人の間には壁が存在していました。
音無笛を使った不信感と主従関係。
母の苦悶した状況。
エリン自身が出した結論をリランが覆す。
2人の関係は、懸命にリランの事を考え続けたエリンさんの心は、たかが音無笛ごときで崩れ去るものじゃない。
それはエリンさんの近くに居続け、彼女の誠意を見続けたリランが一番分かっていたに違いありません。
やはり、これもまた誠意の物語でした。
苦難に立ち向かい、真摯に悩み続けたエリンさんの誠意は、無駄じゃなかった。
その魂はリランに受け止められ、報われたのです。
それは御都合主義なんかじゃない、エリンさんとリランの物語としてあるべき必然です。
その魂は人間達の心にすら響きました。
エリンさんは全く世界をどうしようとか、国をどうしようとか考えていた訳じゃない。
ただ命を懸けて人と獣の絆を考え決断してきただけ。
でも、だからこそ、その姿勢は多数の人々を動かしたのでしょう。
新作も既に発表されていますから、エリンさん達はこれからも獣と人について様々な苦難に遭うのでしょう。
ただ、それすら乗り越えていける。
彼女と、その魂を受け継いだ子供なら。
僕はそう信じています。