獣の奏者 エリン 第43話 「獣ノ医術師」 | リュウセイグン

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長文多し。

まじで読めなくなってきた




ここまで描くか……という所でした。
予想というか、前の次回予告がネタバレだったにもかかわらず、そんなのは全然気にならないレベル。
「斜め上を行く」という形容が最近は多用されますけれども、これは遥か上を行く、という表現が相応しい。

王獣使いのやられ方も、それを守ろうとしたエリンの傷も、普通に考えそうなものより、ずっと深刻だった。

王獣使いが死ななかったというのはやや安心したが、その代わりエリンの指が失われたのには、やはり息を呑んだ。主人公の身体の欠損を、物語の途中で描く作品というのはあまり無いんじゃないか(ベルセルクやハガレンは、開始時点で既に欠損している(読者は彼らの欠損が普通であるところから見るのだ)


そして、その左腕に嵌められる形見の腕輪
首から提げられる音無笛。
かつての母と同じ姿。
獣ノ医術師の姿。


ここで腕輪を嵌めるのか!
と感嘆しきり。
あの母と同じ道を歩むという覚悟と辛さが、一発で表現されている。
上橋さんも言っていたが、これはアニメだからこそ出来るやり方だろう。
実は、腕輪は首から音無笛はあまり意識していなかったので、改めて上橋さんのブログ読んで、そうだよな、そうだよなと唸っている俺が居た。

リランを外出させるシーンも、従わせているものの、そこには明確な絆の断裂がある。
微細なところで、汲み取れるのがやっぱり感心させられるなぁ。

今までの展開は、少なからず読めるところではあったのですが、此処にいたってどう転ぶのか判断が難しくなってきた。これはとっても興味深いところですね。

同時に、これがエリンにとって最後の結論ではないんじゃないか、という確信も何かしらある。
このままだったら消化不良の感がありますから、両者の関係の変化、そこまでは行かなかったとしてもエリンの悟りの変化は何かしら訪れるのではないかと考える次第です。