ほんの1時間ほど前まで今日だったのにもう昨日
壁の時計を外してもモニター右下のデジタルが目に入る
疎ましい
昨日の晴れた青空と見事に反比例する僕の1日
ほらね、今宵も宙に君を見つけることが出来ない
ありがちなワンシーン
小さなBarのカウンターで女が1人ワインを飲んでいる
白い肌に黒いドレスがよく似合っている
女は残りのワインを飲み干して深い溜息をついた
「どうぞ」
バーテンが同じワインを女に渡す
「頼んでないけど?」
女は怪訝そうな顔をしている
「あちらの方からです」
と、かなり非日常的な場面
もし実際あったらわりと嬉しいかもしれないけれど
ありがちなワンシーンのリアルはこうだった
今日の僕達
僕がわりと行く店
外でアルコールは飲まないのでいつもペリエを飲む
友人はいつものように適当な酒を飲む
そして他愛ない話をしながら食事を楽しんだ
さてそろそろ出ようとした時の話
「あれ、現金ない」
「あれ、財布忘れたな」
最悪な2人だまったく
お互い呆れて溜息をついた
でも笑ってしまった
「近くのATM行ってくるから待ってて」
「うん、適当にしてるよ。頼むね」
僕はしばらく本を読んだり外を眺めたりそれなりに楽しんでいた
手持ちのお金が無い為の足止めだと思うと少し頭痛がしたけれど
無事友人が戻り僕らは早速チェックを頼んだ
「もうお支払い頂いてますよ?」
「いや、まだ払ってないよ?」
誰かが一緒に払ってくれていたらしい
そんな人いるのかな訳が解らない
きっと哀れまれたんだろう2人
お互い呆れて溜息をついた
でも笑ってしまった
ありがとう
どこかの誰かさん
ああ格好悪くて当分あの店には行けないや


