春も近いというのに空気はまだ凍りそうに冷たかったけれど
そんなのすぐに何処かに飛んでしまった
スピードの加速と比例して僕の意識もどんどん研ぎ澄まされてゆく
味わったことのない浮遊感に溺れて僕の左肩に翼が生えた様な錯覚に陥った
法則
プラスパイラルの出口はマイナス
シンプルなものを難解にして何時も君に助けを請う
完全に君に飼い慣らされた僕
いつも通りの夜でも白夜でもどっちでもいい
駄目な僕を優しく照らしてくれる君だけが僕のぜんぶ
僕の憑きの侵食は日増しに強くなってくよ
君は僕をこれからも許してくれるかな
でも何時かはサヨナラしなきゃだめだよな
ケージの鷹
彼のプライドはきっとまだ失われていない
今夜も宙を仰いで大きな翼を広げるんだ
翼のフォルムが素晴らしく美しくてさ
こんな狭い世界に囲い置くなんて地獄だよ
ぐるりと張り巡る冷たい柵
美しい君もここではバラバラに切り刻まれている
彼はただ宙を自由に飛びたいだけなのにな
ケージに居るのは僕なのかもしれない


