金曜に行ってきた「トーベとムーミン展」ですが、楽しかった〜!

展示は大きく3つに分かれてる感じで、最初がトーベの画家としての作品と壁画とムーミンオペラ関連、次が映像コーナー、3つ目がムーミンの小説等の原画。
まず画家としてのトーベの作品がたくさん見られて力強さを感じたし、トーベが実際に使っていた絵の具を見て、これをトーベが実際にぎゅっと押して絵の具を出してたんだな〜と思うと一度も会った事のないトーベを近くに感じました。
アトリエ風景や窓からの景色もこんな所でトーベは創作していたんだという空気が感じられて良かった

トーベから日本の翻訳者への手紙は印刷のように字が綺麗で、きちっとした人柄を感じました。
私、最近よく思うのは、自由=だらしない暮らしではない。
心が自由で軽やかだと、適度に片付いた部屋が波長に合うし、生活も整う。
ただ、この整うというのは早寝早起きとか四角四面のきちんとした暮らしではなく、その人にあったリズムの生活で。
壁画を映し出したコーナーでは、モノクロの絵がカラーになって、更に動き出して楽しい

(基本的には写真撮影OKだけど、トーベ直筆の手紙とかはNGでした)
次の部屋は360度が白い壁で真ん中にも白い円柱があり、ムーミンの線画が映し出されてそれに合わせた音も流れます。
短い作品の連続なんですが、これがなかなかいい

自分もムーミン達と一緒に大海原に出た気分

ムーミンって、ムーミン谷でののんびりした生活と、冒険物語と両方が楽しめるから好きなんです。
大人になってからテレビで再放送してるのを見たんですけど、問題だらけの機能不全家族で育ち、自分では家庭は持ってない私にとってムーミン谷はほっとする場所で。
職場も安心して長く働ける所を見つけられないできたので、いつでも心の中で行けるムーミン谷は心の隠れ家みたいなもの

でもたまに冒険に出かけたい(笑)
両方を満たしてくれるのがムーミンの世界なんですね。
トーベ・ヤンソンは生粋のフィンランド人かと思ってたら、スウェーデン語系フィンランド人の彫刻家のお父さんと、スウェーデン人(スウェーデン=ノルウェー)の画家のお母さんの間に生まれたんですね。
二度の世界大戦や内戦にも遭遇し、美術学校でも馴染めなくて別の学校に替えた事が何度もあったりと、なかなか波乱万丈。
日本ではなんでも長く続けるのが美徳とされていて、始めたからには続けなさい!と強制する親も美談みたいに語られるけど、トーベは違和感を感じる場所からはさっさと立ち去って自分の道を探し、やがてムーミン谷という世界中で愛される世界を作ったんですね。
映像コーナーの後は可愛いドアを通って原画の世界へ。
ここ、床がすごいきしむ!

ムーミン屋敷のイメージであえてきしむ木の床板を張ったんだと思いますが、築40年以上のボロ屋で床板が危ない所がほうぼうにあって気をつけて暮らしてる私はきしむ音にどきどき!

でも壁の色がスモーキーカラーでとても綺麗で和む

作品ごとに壁のカラーが変わって、名台詞みたいなのが壁に書いてあって、こんな部屋に住みたい〜!
最初、かなり空いてたんですけど、この辺を見てる内にじんわり混んできて

どうも5時台〜6時半位が一番空いていて、その後結構人が増えてきた

ほとんどは女性一人か二人連れで、一組だけ小学生連れの母親がいて外国人グループも少しいたかな。
大人の女性にこれだけ人気があるというのはムーミンやトーベに人生を考えさせるものがあるからだと思いましたね。
ムーミン一家は理想的な家族だけどムーミン谷にはいろんな変わり者がいて、それぞれに緩やかな繋がりを持ちながら生きている。
自分はこのキャラクターに似てるなとか、このキャラクターみたいな人に出逢いたいなとか、このキャラクターみたいに生きていきたいとか、見ていて考える。
トーベの人生や考え方にもとても興味がわいたので、文章もいろいろ載ってる図録(3300円)を買いました。
まあまあ高いけど、私には必要な本だ

伝記的な本もあったので見てみたら、そちらはもっと高くて4400円してた

今回は図録で満足して、図書館にいっぱいトーベ関連の本があったので後は借りて読む事にします

ミュージアムショップを見てたらもう7時半だと

ずいぶん長く見てたんですね…
途中、長椅子は一つしかなかったのに

全然休憩ポイントがなくて

しかもその長椅子は図録の見本やムーミンのマンガを見られるコーナーで、なかなか空かないし、やっと空いたので座って図録の見本開いたら暗くてよく見えない

それでも2時間近く見ていた自分にびっくりでした。
森美術館じゃなくて森アーツセンターギャラリーだからそんなに展示面積ないかな?と思ってたんですが、十分広くて、2300円払った価値はあった!

私はこれからもムーミンと生きていく!
