最終話を見終わったのですが、終盤、光秀より信長の場面を長々とやっていて、
なんでこの馬鹿面を長々と見せられなければならないの
と思いました。
と思いました。染谷将太さん演じる信長は徹頭徹尾、馬鹿っぽく幼稚でした。
光秀が信長は変わったと言う場面があるのですが、いやいや！信長は最初から最後まで幼稚で馬鹿っぽく一貫してましたよ！？と突っ込みたかったです
回想シーンで海から戻る信長の映像が出ましたが、どう見ても浦島太郎…
なんならauのCMに出てきそうなくらいの浦島太郎感！
まあ、うつけものということでこういう描き方なんだろうと思いましたが…
秀吉と違って信長は一応は武門の生まれなんだし、
成長するにつれもう少し品格が出てきても良かったのではと思いました。
それと比べると本木雅弘さん演じる斎藤道三は信長以上にあくが強い役柄ながら、格好良さと魅力がありました。
これなら光秀が惹かれるのも分かる、という感じ。
秀吉は佐々木蔵之介さんの演技が面白かったです。
最終話では信長の命が危ないと聞いてほくそ笑むという意外な描き方で、
この秀吉は頑張れば信長が引き立ててくれるから信長にべったりついてきたけど
信長に心底忠誠を誓ってるわけではないのが分かりました。
弟殺害の場面と共に、ど貧乏から這い上がってきた秀吉の冷徹さが見える場面でしたね。
同じく、演技力のある人が演じてるから面白いと思ったのが滝藤賢一さんの将軍足利義昭です。
向井理さんの弟としては無理ありすぎでしたが、それを置いておけば
京をおわれて魚釣りをしてる場面とかさすがだと思いました。
急に将軍に担ぎ上げられたけど本当はそんなに強くない、でも優しいという人柄が面白く描かれていました。
あと松永を演じた吉田鋼太郎さんね。
もうこの人出てくると松永オンステージという感じで面白かった。
真島秀和さん演じた細川藤孝は最後に光秀を裏切るんですよね…。
歴史上のことだから仕方ないですけど、ビジュアル的にあごひげがタワシみたいで気になって仕方なかったです（笑）
青年期の藤孝、よかったなぁ
でも、光秀に加勢せず豊臣の世、そして徳川の世でもなんとか生き残った藤孝。
そのおかげで、細川家に嫁いだ光秀の娘タマ（ガラシャ）の血筋が今も続いてることを考えると
ある意味では藤孝グッジョブな気もします。
風間俊介さんの徳川家康は従来の家康よりずっと若々しい感じで、それはそれで良かったです。
力のある武家の間で翻弄されながらも粘り強く一生懸命生きてる若者という感じがよく出ていました。
若者と言えば加藤清史郎君が出てましたが、顔が日焼けしてて痩せてて、どうしても親王には見えない…！
これは本人の責任ではなくミスキャストと言わざるを得ない…
天皇を演じた坂東玉三郎さんがいかにも公家な顔立ちなだけに、対照的でした。
この天皇は光秀に言うだけ言って自分は安全な場所から高みの見物なわけですが、
それでよし、そういう存在なの、と思わせるのが玉三郎さんの持てる力ですね。
人でありながら人でない、現世より少し高い所からこの世を見守ってる存在。
三条西の実澄じいさんはナレ死ならぬ、伊呂波大夫の台詞だけで死んだことになっていてちょっと笑ってしまいました。
後半わりと重要な役だったのに（笑）
帰蝶を演じた川口春奈さんは時代劇味が薄いというか、良くも悪くもあっさりした演技で味気なかったです。
その前に見ていた現代のコメディドラマ「極主夫道」の川口さんとあまり変わりがないっていう（笑）
でも急遽の代役で準備期間もろくになく撮影に入ったことを考えると仕方ないかなと思いました。
とりあえず時代劇の扮装は似合っていて可愛らしかったし、
内容的には結構きついことを言っていても演技があっさりしてるから見ていてイライラすることもなく、
最後まで可愛い雰囲気があったのは見ていて楽しかったです。
話が進むにつれどんどんむさい武士ばかりになっていく中で、綺麗な衣装の帰蝶のシーンは貴重でした。
綺麗な衣装で思い出すのは向井理さん演じた将軍足利義輝です。
義輝がいた頃はよかったなぁ
滝藤さんの将軍になったら同じ将軍なのになんか小汚くなって
やっぱり綺麗なものが好きなのです。
こういうドラマを見ていると、自分の好きなもの、嫌いなものがはっきりします。
私が嫌いなのは礼儀のない人。
基本的に礼儀正しい人が好きなのです。
その点、今回の長谷川博己さん演じる光秀はどんな身分の者にも基本的には礼儀を持って接していて気持ち良かったです。
礼儀というのは人への敬意だと思うのです。
娘にも嫁に行きたいかどうか確認する今回の光秀は、
人への敬意を持っている人でした。
ともかく、いくつもアクシデントがあって、年も越えちゃったけど、
最後まで走りきることが出来た「麒麟がくる」。
全44話、楽しませてもらいました
制作に力を注いだ人達すべてにお礼を言いたいです
