私はあなたを忘れないけど


あなたは私を忘れていいよ



渡ってくる風や


目に入りきらない空や


優しくそぼ降る雨


折々の風景に混じって懐かしさが肩にふわっと触れていくような


そんなものになれればいい



塞ぎきれない心の空洞


失くしてしまったものへの想い


何かと斗っているあなたを見たら


きっとそれごと包み込む



だからあなたはまっすぐに


つまずいてなお伸びやかに


いつか いつか誰かに


忘れていいよと笑ってね