続きです

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白いダンボールの棺の中に横たわるL…

処置中の姿とは違い、眠ってるようでした。
少し薄眼で…
よくこんな風にソファで寝てたな…

そっと撫でると、さっきより冷たくなっていました。

先生に

「この後ってどうしたら良いのでしょうか?」

と尋ねると

ご遺体が傷みやすい季節だから、帰宅したらドライアイスや保冷剤を周りに入れてあげて
翌日くらいに火葬してあげると良いと言われました。


翌日……
そんな早く…
でも、可愛い可愛いL…絶対に傷ませたくなんかない。
可愛いまんま送ってあげたい。

そして一番近くのペット葬儀場を紹介してもらいました。
立会い火葬をしてくれるらしく、人間と同じように送ってあげられるのだとか…

探せば他にもあるけれど、近い方が後々のお参りもしやすいと言われました。

Lの棺を先生が車まで運んでくださいましたが、車のトランクも後部座席もキャンプ用品でパンパン…
棺は乗るのか…
夫がささっとスペースを確保してくれて、無事に後部座席に棺を乗せると、先生が

「この度は急なことで、本当に…
お役に立てず申し訳ありませんでした。
長い間、診察させていただきありがとうございました。」

と深々とお辞儀をしてくださいました。
お会計なども後日で構わないと…
ありがたい気遣いでした。
最後がここでの診察で良かったと思いました。

「こちらこそ、お世話になりました。ありがとうございました…」

夫と2人頭を下げて、家路につきました。

15:30くらいだったように思います。

病院に着いてから1時間くらいで亡くなってしまったということか……
3〜4時間は病院にいたような気がしてました。

さっきまで膝の上で寝てたのに…

車に乗るときは必ず私の膝の上にいたLがいない…
重みを感じない膝の上が信じられなくて、ぼーっと外を眺めながら車に乗っていました。


どこまで戻れば、こうならなかったんだろう…

キャンプの山から降りたらすぐ里の病院の午前診療に行けるよういそげば間に合ったの?

それとも夜にえづいてる時に夜間救急の病院に行けば良かったの?

それともキャンプに行かなければ良かったの?

それとも、もっと前からの体調管理?

……

……私が飼い主じゃなければ、Lはもっと長生きできたのではないか?

至らなかったことばかり思い出しては後悔しました。





つづく