氷室によるアルバム解説 Vol,3 | HIMURO.BLOG

氷室によるアルバム解説 Vol,3

Higher Self

1991・4・6発売



CRIME OF LOVE
BLACK-LIST
VELVET ROSE
PSYCHIC BABY
MAXIMUM100の憂鬱
WILD AT NIGHT
STORMY NIGHT
CLIMAX
CABARET IN THE HEAVEN
MOON
JEALOUSYを眠らせて
LOVER'S DAY-SOLITUDE-


CRIME OF LOVE
マイナー系で重いビートの一曲っていうのがオレの場合なかったんでそれをやりたかった。

インディーズの匂いっていうのかな、オレ、その手の感じが好きなんでそれを入れたかったし追求したかった。


BLACK-LIST
ダンサブルものをロック・アレンジでやりたかった。

バックの過激な音に助けられて、成り立ってるところはあるよね。

逆にシャレっ気のほうにオレがいける余裕がある。

そういうオケになってる。


VELVET ROSE
けっこうアダルトな世界。

イヤラシイ歌詞と何とかってやつで。

だいたいオレは声を張って歌うタイプのボーカリストだけど、この曲はロー・トーンを試してる。

なかなか魅力的ざんしょ?っていう。


PSYCHIC BABY
SP≒EEDからオレへのアプローチでありメッセージでもあると思う。

すごく狙いすましてピタリと当てた的解釈が嬉しい。

氷室京介はSP≒EEDの目から見てこう映っていたと確認できた一曲。


MAXIMUM100の憂鬱
ロックンロール・タイプの曲のなかでもちょっとキッチュな感じを作品にした。

ギターのリフが入ることによって楽曲としてのテンションが俄然上がっちゃう味って、オレはけっこう知ってるでしょう?

そこをすごく満足させてくれた一曲って感じかな。


WILD AT NIGHT
SP≒EED編曲になってるけど、もともと友森が持ってた曲をみんなでリアレンジして一曲にしたと言うか。

オレがスタジオにいない間にこういう曲をやっちゃうところはコワイよね。

変拍子のシャッフル。


STORMY NIGHT
アルバム中、歌詞が一番好きな曲。

けっこうHigherSelfって感じとつながるんじゃないかな。

この手のバラード系も今まではなかった。

こういうバラードだったらいつでも歌うよっていう完成形。


CLIMAX
これもけっこうギターサウンドの一曲だな。

何か漂うようなメロディと、それを断ち切るようなギターっていう不自然なカップリングが気持ちいい。

ヘンな感じがイイなって言うさ。


CABARET IN HEAVEN
こういう歌い方ってBOOWYのときも「プラスティック・オーシャン」とかでもやったけど、ニュアンスが違うかもしれない。

ひとつシャレみたいな要素を入れて歌おうかなと。

一番リラックスした曲ではあるね。


MOON
今、起こってる世界的な情勢とかを見つめながらけっこう考えさせられる一曲じゃないかな?

愛にいくまでの過程っていうか、オレの精神状態がオーバーラップしてくる一曲だよね。


JEALOUSYを眠らせて
これはけっこうシングルを意識して作った曲だから、結局アルバムからは少し分離したカタチで入ることにんると思う、オレの、まぁ、得意分野ってところ。


LOVER'S DAY -SOLITUDE-
この曲は歌詞もすごく気に入ったんだけど、ただ、ビデオ用にピアノ・バージョンを録った時に、やっぱりピアノだけの世界をレコードとして一度聴いてほしいなという欲求がオレのなかにあった。

アルバムの締めくくりとして。