年末から、母と時間がもの凄く増えた。
母の病状は芳しくないため、経過観察の時間が過ぎるばかりで、ただただ一緒の時間を共有するだけ。根本となるがん対する治療は行えず、体力回復を軸にした肝機能の改善を目指している。

現時点で、すでに僕が行ってきた治療、症状も大きく異なり、何より母が痩せていることがとても不安でならない。
同じ病気を経験した自分でも分からない状況に、家族全員が苛立ちをこころの中にしまい話しをする。

元気なときに、一緒の時間を大切にするべきだったと後悔ばかりが頭になかによぎるが、過ぎ去った時間は取り戻せない。

今は、母自身の体力回復と医療の力を信じ、少し先の未来に、この時の話しを涙なく話せる日がくることを信じるしかない。

先の状況が見えなかった、治療当初のあの時の僕同様、母の孤独、不安、焦りを少しでも改善できれば。

患者の家族にできることは、一緒の時間を大切にすること。