自分のためが皆のために

昨夜、ニュースを見ていましたら、山下弘子さんの特集が組まれておりました。


彼女は19歳にして悪性腫瘍に犯され、その腫瘍が大きくなりすぎて痛みから検査、告知に至り、告知時にはいつ腫瘍が破裂してのおかしくない状況の中で切除し、一命を取り止めた。また、その時には転移も発見され、余命宣告を受け、彼女の生活は急激に変動したと思います。

そんな彼女は、今を生きるために、色々な治療を行い、その中には、今僕が行っている治療も、含まれております。
僕は幸運にも副作用が死に繋がものでは無いので、治療を継続できておりますが、彼女は重篤な症状が出てしまったため断念し、別な治療に切り替えていました。

そんな彼女が昨夜の特集で、新薬の治験、それも、ファーストインマンをされているとの報道でした。
ファーストインマンは簡単に言うと、動物実験Iが終わり、はじめて人体Iに対して行う試験です。
色々な副作用が予測せずでる可能性があり、日々チャレンジをされている状況だと思われます。

そんな彼女は、今

「80まで生きたい」

素晴らしい夢だと思います。是非、100まで生きて欲しいです。

治療は自分のため行いまですが、彼女の治療は自分のためでもあり、その結果が、これからの患者の皆のために繋がります。

彼女の行動からくる勇気に感銘することと、自分のしていることは、小さいと思うところはございますが、自分は自分ですにで、出来ることから背伸びせず頑張ります。

僕は、そんな素晴らしい山下弘子さんの治療が順調に進むこと、心からお祈りさせて頂きます。





最後にファーストインマンは以下の意味だそうです。

FIM (first-in-man)
新たな治療行為が最初に人間に用いられる段階。動物実験等のデータはあるものの人に用いられたことがないので十分な根拠と注意が必要という意味をこめて使用されることが多い。第I相試験を指すことがある。