▽サントリーレッドのCMで“少し愛して、長~く愛して”と大原麗子が夫の帰りを待つ妻の役を演じていた頃の話。“男である私にとって「酒とは人生の伴侶」である。男にとって「人生の伴侶とは妻」のことである。「妻は女」である。よって男にとって「酒は女」である。”こんな詭弁的三段論法にかこつけて、恥ずかしくも酒と女にうつつを抜かしていた頃だった。今思えば、何事も正当化できる日本語は恐ろしい。
▽ 政府は、そんな詭弁的日本語を巧みに使い、特定秘密保護法案を正当化しようとしている。法案では、政府の情報の中から「特定秘密」を指定し、それらを公務員らが漏らしたりすると、最高で懲役十年に罰せられるという。
一見して公務員を律するためのもので、一般国民と無縁のように思えるが、実際は真逆ではないか。「特定秘密」を指定できる公務員の好き勝手を許し、かたや国民にとっては知る権利を奪われ、TPPや原発再稼動などに対する世論さえも封じ込められる恐れが出てくるのではないだろうか。
▽ 役所に行って住民基本台帳にある親族の情報を求めた時に、本人ではないからと拒否されてしまう個人情報保護法を、悪法だと思った方は多いだろう。今回の法案もそれ同様、役人の責任回避と責務怠慢を助長するだけの「天下の愚法」と言わざるを得ない。
▽ちなみに“障害をオープンに”をモットーとするムーンワーカーズには、人様に後ろ指を指されるような秘密はない、かな?