さてさて、それでは最後の出来事。

午後1時ごろ本宮を後にして、まずは紀伊田辺を目指しました。

けれど乗った路線バスは、最初迂回しまくり

二時間もかけてようやく到着しました。


バスの中で時刻表を見ていて

田辺で乗り換えて、空港行きのちょうどいいのがあったはず

と思って、着いてすぐに観光案内所に飛び込む。


そして、係りの人に問い合わせた行き先ですが

自分の口から出たのですが

それに自分でびっくりしました。


だって、白良浜か千畳敷と思っていたのに

三段壁と言っていたのですから。


迂回して行くので時間がすごくかかるけれど

10分後に出ます、とのこと。

バス停前には運転手さんが待機していて

さらに確認。

1時間ほどかかるとのこと。

三段壁を観光して、またちょうどいい

空港行きのバスがあるかどうかを確認しました。


25分くらいの観光時間があることがわかったので

それに乗り込みました。

が!迂回するとは聞いていたけれど

それにしても時間かかりすぎじゃない?

いったいどこを走っているんですか!

といら立ちそうなほど。


ここではまだ、私の中で

三段壁に何をしに行くのか

本当にここでいいのか

白良浜や千畳敷の方が海が近くに見えて

リトリートにはいいんじゃないか

と、まったく何もわかってはいなかったのです。


わかっていたのは、なにかがあるのかも

空港の前にどこか、海が見えるところに行くんだ

ということだけ。


熊野本宮から紀伊田辺までも、相当長く

景色はよかったので、ドライブは楽しめたんだけれど

時折、いったい私は何をしているんだろう

こんなに時間をかけて、バスの料金も相当かかるので

無駄にならないのか

あのまま熊野でゆっくりして、それから空港に直行した方が

よかったのではないのか

と少し揺れていたのです。


人間の頭で考えると、無駄な、無為な時間を過ごしていることへの恐れ

というんですかね。

でも、無意識の私は、何か確信しているんですよね。


そして、3時間と40分かけて着いた三段壁は


↓↓↓



三段壁1

見事な絶景です。

(でもなんだかこれと同じような風景を、アイルランドでも見たなぁ)


三段壁2

時間は16時30分ころ。

方角は西。


ということは・・・





↓↓↓ 夕日!!


三段壁3


おお!って

息をのむほどの素晴らしい光景に感動!


段々とオレンジ色が濃くなってきて


三段壁4


↓こんな感じや


三段壁6


↓こんな感じに



三段壁5


柵の杭にカメラを乗っけて、自撮りしていたら

中国人観光客の若い女性が

英語で、写真を撮りましょうか?と言って来てくれた。

私が撮るのかと思ったら、撮ってくれるんだって。


遠慮なくカメラを渡して何枚か撮ってもらう。

自分で撮ったのよりもよく撮れていました。

お礼に私もその彼女の写真を撮らせてもらい

ちょっとした交流をしました。


うれしかった!


とにかく、タイミングが抜群に良かったこと。

1日目の那智の滝での、日の光により見れた虹

巫女舞練習中に浴びたもう少しで日が沈む角度からの光

2日目のワーク中に浴びた光のシャワー
そしてこの夕日。


ずっと太陽の動きに合わせて動いていたんですよね。

動かされていた?


最後、飛行機の窓から見えた月の光は

羽田空港に着陸直前の、海面に反映していて

これもまたきれいでした。


私たち人間て、こうやって太陽や月に見守られて

助けられて生かされているんですよね。


途中待機させられたり

無為と思われる時間もたくさん過ごしたけれど

それは、人間中心にすべてが回っているのではなく

自然の、宇宙の総意というのかな

それに沿って動いている、動かされているんですよね。

人間はその一部でしかない。


待つということの大切さ。

人間の力の小ささ、というか

自力で何でもしなければならないのではなくて

こうやって自然の力を借りて生きて行くと

すべてがスムーズに流れていくのだ

ということを、実感したのでした。


頑張った分

自分に必要な分

そういった結果は

ちゃんと与えられるものなのですね。


10数回通った中で、最高の熊野の旅でした。