ずっと前に見たテレビ番組で、大やけどを負ってしまった韓国の女の子が出ていた。
とても美しかった彼女の顔は、やけどで変わってしまい
子供が大好きだったから先生を目指していたのに
子供からばけものと呼ばれるようになってしまった。
彼女は悲しくて辛くて、それでもその状態を少しでも良くしようと
日本で手術を受けに来ていた。
確か、首を曲げられるかどうか
の手術で外見を伴うものではなかったと思う。
手術が成功した彼女は日本で、ボランティアをした。
浮浪者の人にごはんを配膳するボランティア。
浮浪者の一人が彼女に目を留め
若い彼女がやけどを負っているのを見て
封を切っていないガムを渡した。
彼女は喜んだ。
とても無邪気に喜んだ。
豊かさを思うとき
私はこの光景を思い出す
自分も辛い今日を生きている人が
辛い人生を送る誰かを思いやり
優しさを手渡す。
人が生きていくのに必要な豊かさは
ここにあると思う。