ダービー卿CTから見る中山芝コースの問題点と改善策 | 俺の競馬の楽しみ方

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先週、ダービー卿CTのレース予想をしたのは、枠順決定後でした。

それは、枠順決定前に予想することは無意味だからです。




それほど、中山の芝コースは「枠順による有利不利」があります。




長距離戦なら、外枠の馬が内に進路を取る事は可能です。

しかし、スプリントやマイル戦はかなり困難です。



ほぼ確実に外枠の馬は、3・4コーナーで外を通ることしかできません。

押して先行するか、もしくは後方に下げてでしか内に入れることができません。

しかし、それをして果たして勝てるのか。

ただでさえ、短距離の一瞬のムダもできない勝負の中で、

その行為がどれだけ馬に負担を与え、力を使うことでしょうか。




今レースでは、大外のフィフスペトルが唯一、4着に好走しました。

これは、スタート後に蛯名騎手が意識的に普段よりもかなり前目につけ、

できるだけ内を走らせた結果です。

とは言っても、やはり最初のコーナーで内の馬が抑えている時に、脚を使って前につけたため、

最後の直線では脚色が鈍ってしまい、一度抜いたサニーサンデーに交わされ、4着になりました。




一方、4コーナーで大外を回ったトライアンフマーチとファリダットは10着、16着と惨敗でした。

トライアンフマーチ騎乗の岩田騎手は、レース後、「いつもの脚が使えなかった。理由がわからない。」と話したそうですが、わけがわかりません。。。

いつも通りの脚は使っています。この馬自身、素晴らしい伸び脚を繰り出しています。

ただ、スローペース過ぎて全馬に余力があり、全馬がバテていないので、脚色が一緒になってしまっているだけです。

要は、位置取りの差、内外の差で負けただけ。

それは半分は岩田騎手の責任でもあるから、そうとられたくないという心理から、「理由がわからない」というコメントに逃げているのかもしれません。


でも半分は、中山の芝コースのせい。




明らかに、内枠有利過ぎる。




JRAは、色々な競馬場を改修工事をしているけど、

どうして中山のこのおかしなコースは改修しないのか!!




どこかで、「こんなコース(中山)でGⅠをすること自体おかしい」というコメントを目にしました。

言葉が強いから反発されやすいけど、これは自分も全くの同感です。


馬券を買う側からすれば、中山のGⅠは荒れやすいし、面白いということになるが、

馬主や厩舎、騎手サイドからすれば、強い馬がコロっと負けるコースで勝負するんだからやる気が出ない。

事実、皐月賞回避して、NHKマイルCからダービーに向かう馬のオーナーサイドの本音はそこだろう。


馬券を買うファンの立場からしても、強い馬が力を出せずに終わるGⅠはあまり見たくない。

それが中山はあり過ぎる。





では、どうするべきなのか?


批判するからには、きちんとした解決策も提案しなければならない。




「内枠有利」の要因は、



▼「4コーナーから直線に入る形状が緩やか」であること。


これは大外一気がよく効く京都と阪神の外回りの直線の入り口を見習って欲しい。

かなり急である。

実は、急カーブの方が外からの追い込みがしやすい。

急カーブの方が、カーブを走る時間が少ない。

その分、カーブでの外不利を最小限にできる。



▼さらに「変なおにぎり型のコース形状」なのもアヤしい。


中山外回りは、JRAの競馬場の中で唯一、2コーナーから3コーナーにかけて「しぼむ形」になっている。

京都と阪神の外回りは2コーナーから3コーナーにかけて「ふくらむ形」になっている。

詳しいことは分からないので断定は出来ないが、

いつもレースを見ていて、内の馬が引っ張りきりで、外の馬の手綱が動いている印象がある。

この時点で内の馬の余力が残っていることがミエミエである。





直線が短かったり、急坂があるのは、むしろ良いと思う。

坂が得意な馬もいれば、長くいい脚を使えない馬もいるから、そんな馬は中山を選べばいい。




ただ、枠で結果が決まってしまう競馬は、あまり見たくない。

皐月賞や朝日杯、有馬記念が格を下げないためにも、頼むよJRA・・・・。