エレオノール「マーセイル久しぶりね。 こんな形でまた訪れるとは思わなかったけど」
ファルマ「うん」
エレオノール「ネデールの植民地で猛威を振るった脅威があの中に紛れてるかもしれないのよね」
ファルマ「行こうエレン。 大市が始まる前に全ての船の検疫を終わらせよう」
ファルマ(黒死病。 ペスト菌の上陸だけは絶対に阻止しないと)
アニメ 異世界薬局 第10話「黒死病」を観ました。
異世界薬局
「薬学研究に勤しむ日本の若き主人公は、志半ばで過労死して宮廷薬師見習いのファルマとして転生する。
ファルマは医学が未発達な世界で、転生前の知識と転生後に手に入れたチート能力を活かして多くの人々を救おうと奮闘する。」
オープニングテーマ「夢想的クロニクル」石原夏織
エンディングテーマ「白雨」Little Black Dress
異世界薬局 声優
ファルマ・ド・メディシス:豊崎愛生
エレオノール・ボヌフォワ:上田麗奈 - ファルマの家庭教師
シャルロット・ソレル:本渡楓 - メディシス家に仕える召使いの少女。9歳。愛称は「ロッテ」。
エリザベート二世:伊藤静 - サン・フルーヴ帝国を治める女帝。
ブリュノ・ド・メディシス:乃村健次 - パッレ、ファルマ、ブランシュの父親。
ベアトリス・ド・メディシス:遠藤綾 - ブリュノの妻
ブランシュ・ド・メディシス:長縄まりあ - ド・メディシス家の末女。パッレとファルマの妹。4歳。
ルイ:引坂理絵 - エリザベート二世の息子。6歳。
クロード:速水奨 - 侍医長
ノア:市川蒼 - エリザベート二世に仕える小姓の少年
ピエール:阿座上洋平
ベロン:間宮康弘 - 帝国薬師ギルド長の恰幅が良い初老の男性。
カミュ・ド・サド:中井和哉
薬学者 異世界転生作品 アニメ 異世界薬局。
第10話「黒死病」
「奇病の正体を黒死病と知り、帝都の城門に検疫所を設置することに。
更に、悪疫の侵入を防ぐため港での船への検疫も行うが、検閲の意味を理解しない船同士の小競り合いが勃発する。
そんな中、エスターク村で高熱による死者が多数出ているという報告を受けて、ファルマは薬神杖に乗って渦中の村へと飛び立つ-」
弟子A「お師匠様、ファルマ様。お待ちしておりました」
エレオノール「みんなお疲れ様。 進捗はどう。 諸外国からの船は全て会場停泊させてるのよね」
弟子A「はい。ご指示通りに」
弟子A「こちらは昨日までに来航した船の積み荷と乗組員全員の簡単な健康調査のリストです」
ファルマ「確認します」
弟子A「黒死病の検査をパスした船の積み荷は風邪の神術使いの浄化を経てから上陸許可を」
弟子B「黒死病陰性でも感染症の疑いがあった場合には念のため個室隔離で停船させています」
ファルマ「分かりました。 ありがとうございます」
ファルマ「エレン、俺たちも始めよう」
船主A「一体いつまで待たせるんだ! 早く荷を降ろさせてくれ!」
ファルマ「申し訳ありません。 重大な悪疫の侵入を防ぐためなんです。こちらの船医殿は」
船医A「私です。 指示された項目についてはまとめておきました」
ファルマ「ありがとうございます。 念のため各項目について詳しくお聞かせ願いますか」
船主A「こんな検疫、去年まではなかっただろうに」
ファルマ「現在のところ異常はないようですね。 それでは検疫を始めます」
ファルマ「乗員も荷物も問題はありませんでした」
船主A「やれやれ。 やっと接岸できるかい」
ファルマ「上陸したらこちらを提出してください。それからこちらは処方箋です」
船医A「はて、検疫の結果に問題はなかったのでは」
ファルマ「数名に壊血病の初期症状が見られました。 マーセイル港の検疫所でビタミン剤を受け取ってください」
船医A「なんと」
壊血病(かいけつびょう) - 出血性の障害が体内の各器官で生じる病気でビタミンC欠乏状態が数週間から数カ月続くと症状が出現する
ファルマ「ご協力ありがとうございます」
エレオノール「まずは感染がなくてよかったけど、まだまだこれからね」
ファルマ「根気よく続けるしかないよ。 次に行こう」
・・・確かに根気が要りそう!
船主B「一体いつまで待たせるんだ! 早く荷を降ろさせろ! 今日中に積み荷を揚げたいんだ! 馬車の手配をしている! その金はどうしてくれる!」
船主C「こっちが先だぞ! 順番を守れ!」
・・・船主Bは割り込もうとしたのか!
船主B「うちの荷は生モノなんだ! これ以上待たされちゃ腐っちまう!」
船主C「あぁ、こっちは2日も待たされてるんだぞ!」
ファルマ「あぁ」
・・・気持ちは分かるが、きちんと検疫を受けよう!
船主B「だいたいなんで子どもに指図されなきゃならないんだ!」
船主C「そうだ!バカにするのも大概にしろ!」
船主B「積み荷がダメになったら帝国は保証してくれるのか!」
船主C「誰が責任を取ってくれるんだ!」
船主B「検疫検疫と言うがそんな大したことでもないんだろ!」
船主C「おい馬車の金も全部」
・・・言いたい放題になってきた!
エレオノール「ちょっと口を閉じててもらおうかしら」
ファルマ「エレン待って」
ジャン「撃て!」
ジャン「バカ者どもが! 帝国の港に入るからには帝国の流儀に従え!」
ファルマ「あれは帝国の紋章旗に」
ファルマ「勅許印入りの艦隊旗」
ファルマ「まさか、サン・フルーヴの緋色の艦隊」
ファルマ「東イドン会社のジャン=アラン・ギャバン提督か!」
ファルマ「ジャンさん」
エレオノール「えっ! うちの常連の」
ジャン「飴おくれや」
・・・常連客のジャンさん、偉い人だったんだ!
ジャン「いいかテメェら! 耳の穴かっぽじってよ~く聞け! 帝国の宮廷薬師にしてこのマーセイル領主の御曹司殿が直々に会場検疫をするってんだい! 文句のあるヤツは海へぶちまけてやるからまとめて前へ出てきやがれ!」
・・・豪快な じいさんだ!
船主B&船主C「すみませんでした!」
・・・分かってくれた!
エレオノール「ジャンさん」
ファルマ「ありがとうございました」
ジャン「ハッハッハッ。 いいってことよ。海 でのこととあっちゃ、ワシも黙ってはおけねぇや」
・・・いきなり撃ち掛けなくても、良かったような気もするが!
ジャン「それよりも店主さんの店はいつまで休むのかのう。 ワシは寂しいでのう」
ファルマ「ジャンさん」
・・・この病気の件が片付いたらね!
船乗A「提督閣下は、アンタんとこの船乗りの飴がいたくお気に入りだからな」
船乗B「ま、俺たちもだけどな、ハッハッハッハ」
ジャン「あれのおかげで壊血病になる船乗りが減ったからのう。 他の船のヤツらにも、今度大量発注しようと思うとるんじゃ」
・・・船乗りの飴はビタミン剤だったんだね!
ファルマ「はい! 大市が終わったらお待ちしていますね!」
エレオノール「それにしても、なんだか今でも信じられないわね」
弟子A「ネデールの植民地のことですか」
エレオノール「えぇ。 黒死病なんて本や伝承の中だけのことだと思ってたから」
・・・新型コロナ肺炎の流行も、正直ビックリだしね!
エレオノール「ファルマ君がいてくれて本当によかった。 もしそうでなかったらこの国も、考えるのも恐ろしい」
ファルマ「そうならないように、この調子で頑張ろう」
弟子A&弟子B「はい!」
エレオノール「そうね。 さぁそれじゃあ本日も定例報告を」
アダム「ファルマ様!」
ファルマ「アダムさん」
アダム「火急の報告が。 エスターク村に高熱を発した末に死亡する者が続出している模様です」
・・・えー!
エレオノール「エスターク村というのは」
アダム「はい。 ここより西にある小さな漁村です。 実はマーセイル港での上陸手続きを待っていては大市に遅れると見て、その村から密入国を果たした船があったらしいのです」
エレオノール「なんですって! その人たちは今どこに」
アダム「分かっておりません。 既に村には」
・・・密入国かよ!
ファルマ「現在の村の状況は」
アダム「初めはただの熱病と考えられていたのですが、死者が出てから一気に流行が広まったとのことです」
弟子A「そんな」
弟子B「まさか黒死病が上陸した」
ファルマ「今すぐ向かいます」
エレオノール「ちょっ、待ってファルマ君! あなた一人で乗り込むつもりなの! 黒死病に侵されてるかもしれない村に!」
ファルマ「もう死者が出ている。 一刻の猶予もないんだ。 すみません。 私の防護服を」
エレオノール「待ってよファルマ君! 黒死病を正確に見抜けるのはあなただけ。 この港での検疫はファルマ君にしかできないのよ。 だから」
ファルマ「検疫はエレンにもできるよ。 いやエレンならできる。 だからエレンはここに残って検疫を指揮して」
ファルマ「ここには設備も薬品も人材も揃ってる。 みんなで協力すれば港の安全は守れるよ」
・・・港での検疫も続けなきゃだもんね!
エレオノール「ファルマ君!」
ファルマ「じゃあ、エレン先生あとは頼んだよ」
・・・やはり、空を飛ぶの凄いね!
エレオノール「ファルマ君」
ファルマ(感染源はおそらく積み荷に紛れたネズミあたりだろう。 でも今となっては特定不能になっているはず。 船ごと浄化して乗組員も助けないと全滅して難破船になってしまう)
ファルマ(犠牲者が増える前に、今はとにかくエスターク村へ急がないと)
村人A「早く行くぞ」
村人B「ほら乗せて」
村人C「おい急げ急げ!」
村人D「こんな村にいたら全員悪霊に殺されちまうぞ」
村人A「なんだあの子ども」
ファルマ「皆さん引き返してください。 この村から出てはいけません」
・・・聞き分けてくれるかな!
村人A「あぁ、何言ってんだテメェ!」
村人B「どけ!人がどんどん死んでるんだぞ!」
村人C「こんな所にいられるか!」
ファルマ「説明はいたします! まずは村へ戻ってください!」
村人A「どけよ! こっちは命が懸かってるんだ! だいたい何者だテメェは! おかしな格好しやがって!」
・・・防護服を見たことがなければ違和感を感じるのは分かるが!
村人B「待て。 コイツ突然どこから現れたんだ。 まさかこの村を呪った悪霊か!」
・・・そんなわけないー!
ファルマ「今ここで逃げ出しても、病魔を退治しないままでは助かりません。 戻ってください」
村人A「ふざけんじゃねぇ!」
村人B「誰があんな所に戻るか!」
村人C「そうだそうだ!」
ファルマ「村に戻ってください!」
ファルマ「氷で、この村を囲ったのは病を封じるためです」
・・・ただただ凄い!
ファルマ「私は帝都の薬師です。 あなた方を黒死病から助けるために参りました」
村人E「宮廷薬師」
・・・それは知っているんだね!
ファルマ「薬を持ってきました。 黒死病を引き起こす目に見えない小さな生物を退治する薬です」
村人A「それじゃあ俺たち死なずに済むのか」
ファルマ「全員を確実に助けられるとはお約束できません。 死者を最小限に抑えるために共に戦いましょう」
ファルマ「死病は誰だって怖い。 でも逃げずに治療を受けてください
ファルマ「でなければ助けられません」
・・・正統論です!
ファルマ「皆さんの診療を始める前に、これから行うことを先に説明させていただきます」
ファルマ「まず村全体を大まかに3つの区画 "重症区画・感染区画・非感染区画"に分けます」
村人A「なるほど。 感染者は隔離するわけですね」
村人B「隔離、それは」
・・・説明を聞いてくれ始めている!
ファルマ「ご心配なく。 トリアージ、治療の優先順位はつけますが、あくまで感染の拡大を防ぐための措置です」
村人C「あぁ、そうでしたか」
ファルマ「はい。 全ての命を守るためにご協力をお願いします」
船乗A「提督閣下」
ジャン「どうした」
船乗A「左舷10時方向に怪しい船影が。 通常の航路を大きく逸れているのですが、こちらの呼びかけには反応がなく、我々が探していた例の密航船でしょうか」
ジャン「あぁ。間違いねぇ」
ジャン(医療を示す旗を頭に3枚に連なるあの信号旗。 メッセージは"本船ハ緊急ノ医療的救援ヲ要請ス")
船乗A(そしてあの一枚旗は)
船乗A「疫病旗。 まずいですな」
ジャン「もう少し近づけろ」
船乗B「死んでる! あの船、そこら中 死体だらけだ!」
船乗A「なんだと」
・・・最悪の状況だー!
船乗A「提督、誰か乗り込ませて船内を捜索させますか」
ジャン「いやそれはならん。 この艦まで悪疫に襲われる危険がある」
ジャン「状況的に見てもはや生き残りはおるまい。 少なくともワシらの手には負えぬはずじゃ。 あの船には可哀想じゃが航行不能にして積み荷ごと海中深く沈めてやるほかあるまい」
・・・密航なんてするからだよ!
ジャン「総員配置! これよりあの船を撃沈する! 砲撃の準備にかかれい! 相手は海賊より厄介な疫病の乗った船だ。 汚染された破片が岸に漂着しないよう完全に沈めるぞ。 弔ってやるつもりで確実に当てろ。 用意!」
ファルマ「この検疫は商人の自由を奪ったり締めつけたりするものではありません。 人の命を救うためのものなんです」
ファルマ「全ての皆さんに生きて本国へ帰ってほしいですし、帰った先で感染源となってほしくもありませんから」
ジャン「愚か者どもが、きちんと検疫を受けておれば助かる命もあっただろうに。 あやつらは黒死病を甘く見て治療の機会を逸したのじゃ」
船員A「撃て!」
村薬師「ファルマ様、ありがとうございました。 薬の配布もこれで一段落ですね
村人F「村のみんな喜んでました」
ファルマ「皆さんもお疲れ様でした」
村薬師「さて残るは、あちらの区画ですな」
ファルマ「この先は私一人で向かいます」
村薬師「私たちもお供いたします。 村の薬師として」
ファルマ「医療者も自分自身の安全確保が優先です。ここからは防護服のある私が参りますので皆さんは残ってください医療者も自分自身の安全確保が優先です。 ここからは防護服のある私が参りますので皆さんは残ってください」
ファルマ(この重症者が集められている施療院。 さてここからが正念場だ)
観に来てもろうて、ありがとあんした。
一番思い出に残っている人は? - 困った時のMay’n
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