先日、直木賞を受賞した角田光代さんの「対岸の彼女」を読みました。
冒頭の公園ジプシーの小夜子の姿から、もう辛い。
その時期の心情が手に取るようにわかるだけに。
そして、小夜子は、ふとしたきっかけで同い年の女社長葵の会社で働く事になるのですが。
いじめの経験がある葵の学校での生活。
葵が高校で友達になったナナコとの思い出。
「あたし、大切じゃないものって本当にどうでもいいの。本当に大切なものは一個か二個で、あとはどうでもよくって、こわくもないし、つらくもないの」というナナコ。
学生時代、仕事の様子、会社の人間関係、主婦の生活、葵の父母の描写もリアルで、思わず角田光代さんの筆力にうなってしまいました。
「私たちはどこに行くんだろうね」ではなく、
同じ場所をめざして歩いて行くだろうエンディングの姿に一条の光を見ました。
「女の友情って結構、陳腐なテーマかも」とひねくれた目で見ていたのですが、結果、作家の意のままにその世界に引き込まれ、泣いてしまいました。
冒頭の公園ジプシーの小夜子の姿から、もう辛い。
その時期の心情が手に取るようにわかるだけに。
そして、小夜子は、ふとしたきっかけで同い年の女社長葵の会社で働く事になるのですが。
いじめの経験がある葵の学校での生活。
葵が高校で友達になったナナコとの思い出。
「あたし、大切じゃないものって本当にどうでもいいの。本当に大切なものは一個か二個で、あとはどうでもよくって、こわくもないし、つらくもないの」というナナコ。
学生時代、仕事の様子、会社の人間関係、主婦の生活、葵の父母の描写もリアルで、思わず角田光代さんの筆力にうなってしまいました。
「私たちはどこに行くんだろうね」ではなく、
同じ場所をめざして歩いて行くだろうエンディングの姿に一条の光を見ました。
「女の友情って結構、陳腐なテーマかも」とひねくれた目で見ていたのですが、結果、作家の意のままにその世界に引き込まれ、泣いてしまいました。