安全保障☆虎の穴〜バッファストック 後編 試されるバッファストック | 門前小僧、習わぬ今日を読む

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反グローバリズム、反新自由主義、反緊縮財政。
アイコン,ロゴ画面はイラストレーターtakaさんより。
takaさんの詳細情報はブログ画面にて。

illustration by たか

經世濟民猫イラスト集(pixiv)

 

 

 

 

突如として安全保障☆虎の穴教習場に響き渡る警報。

NLGST実働課員全員に召集命令がかけられた。

 

教習場の扉をブチ破り、姿を現したのは、

ガチムチで学ランを羽織った白フン姿の巨漢

あそやま会長であった・・・。

 

 

 

 

 

ピシャアン!

 

 

 

 

(うわ、ケツとか腹とか胸とか真っ赤・・・。

ずっと自分で叩いてたんかな、アレ・・・。)

 

 

 

 

 

「フフフ、

やらないか?

 

 

 

 

何を?

 

 

 

 

 

 

「ご無沙汰ですわね。あそやま会長」

 

 

 

 

「おお、ツェリ子か。久しぶりじゃのう。

 

で、どうかね?

 

今の安全保障課のバッファストックは?」

 

 

 

 

「・・・。

 

それを、

確認しにいらしたのでしょう?」

 

 

 

 

 

ニヤリ

 

 

 

 

「シュッ!」

 

 

 

 

「ぬぅっ?」

 

 

 

栗鼠室氏!?

 

 

 

「・・・おーう、栗鼠室ぉ。

 

フリッカージャブ、

(鞭のようにしなる拳)

 

相変わらずキレとるのぉ。

 

前よりキレてるんじゃあねぇのかあ?」

 

 

 

 

「・・・」

 

 

 

 

「フフフ、

こいつぁ、楽しみだ。

 

さぁ、遠慮はいらん。

 

お前らのバッファストック、

 

全部吐き出すつもりで掛かって来い

 

 

 

 

「シュッ!」

 

 

 

「そーれ、

わっしょーい!」

 

 

 

 

その後、

 

あそやま会長は、

 

栗鼠室氏が放つ

フリッカーからチョッピングライト(打ち下ろしの右)

左のアッパーカットを全弾受けながら、

 

「わっしょーい!」

 

下手投げで栗鼠室氏を投げ飛ばし、

 

 

 

 

タックルから腕ひしぎ十字固めを極めたノンスケ氏を、

 

「ぬうぅ、わっしょーい!」

 

腕を極められたまま壁に叩きつけ、

 

 

 

 

きの子氏の無差別飽和キノコミサイル攻撃を全弾受けながら、

 

「ぶっはあ!わっしょーい!」

 

ミサイルの煙で視界を奪われ、

動けなくなったきの子氏を上手投げで投げ飛ばし、

 

 

 

 

かにパン子氏の奥義、

パンの呼吸・漆の型、“春のパン祭り”を全弾受けつつ、

 

むしゃむしゃ…わっしょーい!」

 

武器のフランスパンを貪り食った上で払腰で投げ飛ばし、

 

 

 

 

武田(実)氏の弾幕のような張り手の連打を全弾受け切り

 

「ぬぅん、わっしょーい!」

 

がっぷり四つに組んできた武田(実)氏を裏投げで投げ飛ばし、

 

 

 

 

360°あらゆる角度から襲うストレイバード氏の三次元殺法

全弾受け切り、

 

「そーれどーん!!わっしょーい!」

 

あびせ倒しで圧し潰し、

 

 

 

 

魔太郎氏のスタンド

「総統の落花生(ピーナッツ・オブ・ヒューラー)」

のオールレンジ攻撃を全弾受け切り、

 

ガリボリボリリ…、わっしょーい!」

 

 

ピーナッツをかき集めて完食した上で

すくい投げで投げ飛ばし、

 

 

 

 

ゲーテ子氏の破道の九十・黒棺(完全詠唱)をまともに受け、

 

「痒い痒い!わっしょーい!」

 

無傷なまま小手投げで投げ飛ばし、

 

 

 

その隙をついて背後に回ったmasa氏の

ゴールデンフィンガーによって菊紋を貫通されながら、

 

「Oh,Uh...わっしょーい…

 

 

括約筋でホールドしてmasa氏を投げ飛ばすなど、

 

 

 

 

その場に集まった

NLGST実働課員全員の奥義・必殺技クラスの攻撃を、

全弾受け切って跳ね返していった。

 

 

 

 

投げ飛ばされ、

倒れた課員は立ち上がり、

再びあそやま会長に向かっていく。

 

 

 

 

その様は、

まるで相撲のぶつかり稽古のように見えた。

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

そして、終幕。

 

 

 

 

 

息の上がり始めたあそやま会長の尻に、

 

ツェリ子氏の奥義、

 

ドSの呼吸・拾の型、

天翔S閃(天翔けるSの閃き)が直撃。

 

 

 

 

あそやま会長は、

 

遂に喘ぎ声を上げ、

身体を打ち震わせて崩れ落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・あのー、

 

 

「・・・何かしら?」

 

 

この方、

 

皆さんの攻撃を

全弾クリーンヒットで受けてましたし、

 

倒れてからもずっと身悶えてますけど、

 

もしかして・・・

 

 

 

 

 

 

「ええ。

ドMよ。

それも超弩級の」

 

 

 

 

・・・やっぱり

 

 

 

 

「人外の身体耐久性を誇り、

なおかつ超弩級のドM

 

 

 

バッファストックという言葉が

ヤストラで囁かれることを

神仏クラスの予知能力で察知して、

 

 

 

わざわざ阿蘇の山麓から

徒歩でやって来るほどの

欲しがり屋さん。

 

 

 

彼こそ、

 

 

私たち安全保障課の

バッファストックを試す者

 

なのです」

 

 

 

 

ちょっと何言ってるのかよく分からないです

 

 

 

 

「あそやま会長の

人外の身体耐久性に裏打ちされた

超弩級の被虐気質は、

 

 

 

国土や国民生活に甚大な被害をもたらす

地震や台風と同じです。

 

 

 

彼は自然災害級の欲しがり屋さん

 

 

つまり

 

 

 

自然災害後に発生する莫大な需要そのもの

です」

 

 

 

 

なるほど?

 

 

 

 

「私の最後の一撃、

あれだけでは彼の被虐気質を満足させることは出来ません。

 

 

 

 

それまでに積み重ねた、

全課員による全力攻勢が、

彼の欲求を満足させるのです。

 

 

 

つまり、

 

 

 

 

私たち安全保障課という供給能力の全て、

すなわちバッファストックまでを全て投入して、

 

 

 

超弩級の欲しがり屋さんである

あそやま会長の被虐気質に対処する。

 

 

 

これこそ、

 

 

 

 

国民生活の安全保障を守る要、

バッファストックを体現している

と言えるでしょう。

 

 

 

解りますね?」

 

 

 

 

ドMのオッサンを集団でシバき倒しただけ

 

のようにも見えるんですが、

 

そんな深い意味があるんですね!(錯乱)

 

 

 

「そして何より重要なのは、

 

 

あそやま会長の反撃を受けてなお、

 

全員が自分たちの脚で立っている。

 

 

 

自分の力だけでは立てない者も、

 

余力のある仲間に支えられながら、

 

自分の脚で立っている。

 

 

今の私たちのこの状況こそ、

 

国家のあるべき姿なのです」

 

 

…。

 

 

 

「・・・ぶはぁ!

 

 

佳ぃーいバッファストックだったぜ?

お前ら」

 

 

あそやま会長!

 

 

「さぁて、そろそろ阿蘇に帰るかぁ?

 

野焼きじゃ!野焼き!」

 

 

ありがとうございました!

 

 

はっはっはぁ!

そーれ、

わっしょーい!」

 

ピシャアン!

 

 

 

 

 

…そう言い残し、

 

 

己が身体を叩く音を響かせながら、

 

 

あそやま会長は阿蘇の山麓へと徒歩で帰って行った。

 

 

 

国民生活安全保障課全課員の

 

身体に、

 

精神に、

 

バッファストックの重要性を刻みつけて。

 

 

 

<了>