連続小説「大阪純情朝焼け物語2」<きっさん> | mony rainbow blog

連続小説「大阪純情朝焼け物語2」<きっさん>

春の匂いが夏の匂いに変わりだす頃、、、


穏やかな陽射しは私の部屋のカーテンをかすめ、掃除したてのフローリングに落ちていった、、、


今日は休日、、、


鳥かごの掃除をして、洗濯して、掃除して、、

休日はリフレッシュも兼ねて、日頃出来ないところを綺麗にするのが私流、、、

近くの小学校のチャイムの音が耳に心地よい、、、

専属になって早一ヶ月、、、

なんとなく慣れてきてる自分も凄い、、、

順応性という言葉がある以上、私の順応性はかなり高いレベルである事は間違いなさそうだ、、、


学生の頃はバスケで汗を流したもので、、、

私の身長ではバスケ向きとは言えないけど、、いわゆる一つの順応性ってヤツでレギュラーにもなれた私、、、

看護師を目指して勉強して、看護師の世界にも順応性で溶け込んだ、、、

そして今、、、

かなり体力勝負の専属に抜擢、、、

それにすら慣れてきた私、、、

神様は私に美貌と順応性を与えたのね、、、なんて(笑)

若干、美貌が少なめだけど、、

とかく今日は休みなの!!、、

何も考えず、私だけの時間を満喫してやるんだから!!!


そんな時になる電話、、、

はぁー、、

邪魔されたくないのは誰だって同じだけど、、、

だいたいこの時間に電話が鳴るのは口うるさい実家の母か、同じマンション&同じ看護師&幼馴染、、のたか子、、、しかいない、、

私は半分めんどくさい気持ちで電話を出た、、、

たか子「もしもーーーし( ̄▽ ̄)」

たか子、、、だ、、、

しかもやたらテンション高い(汗)


休みの日に会いたくない顔だけど、
彼女も今日は休みらしく、暇なので私の部屋に遊びにくるらしい、、

私は渋々了解した、、、

同じマンションなので、ものの10分で彼女は現れた、、、

私はたか子を部屋に入れ、特別ではあるが、、贅沢ではあるが、、お気に入りのダージリンティーを開け、お湯を沸かした、、、


たか子「ところで、、どうなん??旬くん??、、そろそろ慣れたんちゃうん??」

いくえ「はぁ、、慣れたというか、、無理やり慣らされたというか、、」

たか子「ええやん!!若いんやから!!この仕事でなかなかないで!若い男と出会うなんて!!」

いくえ「わたしにはその若さが憎いわよ!!(怒)」


っと下らない前振りの後、、、


たか子「ところでさ、、旬くんの家族の事って聞いた事あるん??」


、、、、(・・;)汗


私は少しドキッとした、、
そう言えば、担当になって彼の家族の話なんて一つもしていないし、聞く事もなかった、、
「プライベートにはあまり入りこむな」と先輩にも言われていたせいもあるけど、、、


たか子「私さ、、変な噂聞いちゃったのよね、、あくまで噂なんやけど、、旬くんのお父さんってあの政治家の「朝立カタオ」で汚職汚職にまみれ、危ない世界とも繋がりがあるんだって、、


お母さんは新地のスナック「シーツの黄ばみ」のママ「朝立好代」でこちらも恐い連中と汚い世界を渡り歩いてるみたい、、


まぁこの二人の息子ならお金に困るって事はないわよね、、だってたかが検査入院であの部屋に入れるんだもの、、


でも、、

あれね、、、



愛情は受けて育ってないわね、、


旬くん、、



ずっと家政婦に育てられたらしいし、、、

親の愛も知らずにあの歳まで、、、
可哀想と言えば可哀想よね、、」


たか子はそう言いながらダージリンティーを飲みほした、、、



私は、、

私は何も、、

知らなかった、、、

旬くんの家の事、、

家族の事、、、


旬くんがあんな接し方をするのは全て愛情不足の現れなんだ、、と少し納得、、、



私はクッションを抱きかかえ顔を埋めた、、、



たか子「まぁ!あんたの力で旬くんを元気づけてあげ!!」

そう言ってたか子は自分の部屋に帰っていった、、、



小鳥のさえずりも、なんだか寂しそう、、、

窓の向こうの青空は夕暮れ色に変わろうとしている、、、



私はその晩、お風呂に入りながら考えた、、、

もし、、もしも、、

旬くんの心が傷ついているのなら、看護師としてその傷も癒してあげたい、、そしてその傷のカサブタが取れるまでそばにいてあげたい、、

私はそう思った、、、





翌日、、、

いくえ「旬くーん、体温図りますよー(^-^)」

旬「いいよ!!めんどくせー!!適当に書いててよ!!」

いくえ「ダメよ!旬くん!そんな事してたらご両親も心配するでしょー!!早く退院しなきゃ(^-^)!!」

旬「、、、、、、」

旬「、、、、、、」

旬「、、、いねーよ」

いくえ「え???」

旬「両親なんていねーよ」

いくえ「え???」

旬「だからー!両親なんていねーの!」




いくえ「えええええぇぇぇ!!!」



旬「親父もお袋も小学校の時に交通事故で亡くなったの!!!親戚はいるが天涯孤独の身!!!親の遺産で暮してるけどこの部屋で、もうそろそろ無くなりそうなの!!!わかる??俺が愚れて非行に走っても誰もとがめないの!!!もぅ~貧乏ヤダーー!!!」


いくえ「え?じゃあ、朝立カタオは??」

旬「誰それ??」

いくえ「朝立好代は??」

旬「誰それ??」

いくえ「愛情は受けてないとか、なんとか、、??」

旬「愛情は小学生の時で一生分もらったし、今の親戚はめちゃいい人やし、、、当分は愚れれない、、わな~アハハハ(笑)」



(怒り)
たーかー子ーーーーー!!!
いい加減にしなさいよーあんたーーー!!!
昨日の私はなんなのよ!!!
めちゃナイーブになっちゃったじゃない!!!
昨日の話はなんだったのよ!!!
ってか
旬!!!
退院しなさいよ!!!早く!!!


っとは口にも出せず、、、(涙)


いくえ「36,5°、、、旬くん、、、あなたは普通です、、、」


私のため息とともに、、


彼の笑顔が零れた、、、


つづく












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