連続小説「ハーメルン」<きっさん> | mony rainbow blog

連続小説「ハーメルン」<きっさん>

「こ、、、これは?!、、、いったい、、、?!!」


インターネット画面に映し出されたモノは「ハーメルン」というタイトル文字、、、そして昨夜、僕が見た通りのサーカス団(楽団)が動画として映し出されている。

場所は学校のグランドではないにしても、、間違いない!!、、僕が見たモノと同じだ、、、!!

そして画面にはこう書いてある、、


「~導かれし迷いの種属よ、我々は救いの神々ハーメルン、、、全ての願いを叶えよう、、迷える種属を助けよう、、、ただし、全ての条件を満たす者のみ、、唄えや踊れ、神々と共に、、、」


何処と無く、新興宗教のようなフレーズと共に、突然画面が切り替わり、深夜の校庭と共に唄い踊る人々の中に、、、


田中の姿が写った!!



「これは、、!!!」

まさしくうちのグランド!!うちの校舎!!昨夜僕が見たモノ!!そのものだ!!

そして昨夜、田中もあの中にいた、、遠くて見えなかったが、この映像を見る限り、、間違いない!!

田中は学校にいて、僕は田中の姿を見ていたんだ、、、

それにしても、、
笑い唄い、こんな楽しそうな田中の姿を見るのは初めてだ、、

人々は楽器を手に、半分、頭が狂っているかの如く唄い踊り、神々と言われる人達は派手な衣装に身を飾り、顔には化粧、、まるで仮面でも付けているかのように笑顔が動かない、、一見しただけでは少し悍ましい光景だ。

「全ての条件を満たす者のみ、、、」

少しこの言葉が気になった、、、

満たした者だけがこの中に入れる、、

子供達の噂、、、

「田中は成功したみたいだな、、」

口々にそう噂して子供達、、

田中が全ての条件を満たしたというのか、、??

条件とは一体なんだ??

全ての願いを叶えるとはどういう事だ、、

そもそも「ハーメルン」とはなんなんだ??

そしてこのインターネット、、、誰が作り、何の目的でこんなモノを載せているのか、、、

そして、それから田中は何処に行ったのか、、

僕は何の解決もしないまま、、いや、解決どころか謎に包まれたまま
僕はこのインターネットのアドレスをひかえ、田中の家を出た、、、



街に光がつき始め、人々が家路へと急ぐ時刻、、

太陽は奇しくも紫の空へと溶けていく、、

踏切の音は、、何故か殺意へのレクイエムのように聴こえ、、、


誰かのクラクションと雑踏、、

水たまりに写るビルの影、、

夏の夕暮れが首筋に絡みつく、、




その夜だ、、、


田中は学校の近くの河原で、、、



水死体で発見された、、、



続く








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