ガールズ小説『Cream Soda』~マゼルナキケンな女たち~ 〈ゆっきー〉
「そろそろ・・・お開きということで・・・」
メンズ幹事の中道は、当たり前と言わんばかりに携帯番号の
交換を促し、全員で赤外線の飛ばし合いをして『MONIREN』での
飲み会を終わらせた。
お目当ての彼が出来たからかテンションアゲアゲのリミが上機嫌で言った。
「なんかめっちゃ楽しいー♪まだ時間も早いしゴーゴー!って感じ!?
次どうするー?中道くん」
二次会はノリに任せて・・・っと何も考えてなかった中道は「そやなぁ・・・・・・」とつぶやいた。
「ちょっと待った!!チッチッチ!まだ俺のDance & Song を披露できてないがな。
これを見んと俺という人間を100%わかった事にはなれへんでー!」
隣にいた今井が、突然クルっとターンをし中道の目の前でポーズを決めて言った。
コイツはやはりEXILEのメンバー?と誰もが口に出さずに思っていると思いきや・・・
「キャー!見たーい! 今井くんのこともっと知りたーい!!じゃあ・・・カラオケいっちゃう??
レッツラゴー!!」とリミが負けじとテンションを上げて腕を空に突き上げた。
皆が呆気に取られている中、リミと今井は仲良く手をつなぎ、空いてる手を振りついて来いと
合図した。
「しゃーない。行きますか!」
渕本が少々呆れた感じで口にすると、「トモちゃん 行こ!」とトモの肩に手を置いた。
(マジで!?銀行員がキタよ!彼もなかなかのイケメンだし、話聞いてたらちょっと天然で
おもしろそう・・・これはイっとかなきゃ!!初の三股なるか!なんちゃって・・・)
トモは満面の笑みを浮かべながら渕本に寄り添い歩いていった。
少し距離があき、最後の一杯で完全に酔いがまわった様子のユキが、
「サチ、私かなり酔っちゃったみたい・・・外涼しいし・・・少し休んでから皆と合流するから
先行っててくれる?」と頭を抱えフラつきながらサチに言った。
「大丈夫?私も一緒に付き合おっか?」サチが心配そうにユキに手をかけると、横から伊藤が現れ
「俺が付いててあげるわ!実はカラオケあんまり得意じゃないし・・・男が一緒のほうが何かあった時
心強いっしょ!!」
と言うと周りを見渡し、小さな公園のような所を見つけて、ユキを支えるように腰に手を回しゆっくりと
歩き出した。
残されたサチが、どうしようか悩んでいると、後ろから木佐貫が
「あの二人イイ感じやん♪せっかくだしそっとしとこー♪さっちゃんはまだイケそうだし、
ガンガン盛り上がっていこーぜぃ!!」と陽気に声をかけてきた。
(まぁ・・・伊藤くん優しそうだし任せちゃうか・・・ユキだって酔ってても理性はちゃんとしっかり
してるやろーし・・・。ってか私まだ、コレってのが決まってナイ!木佐貫くんってどんな子だろう・・・
アンテナMAXでいってみるか!)
恋愛スイッチの入ったサチは、木佐貫に近づき、会話を弾ませながらリミ達のあとを追った。
そんな皆の行動を楽しそうに眺めていた中道は、後ろからやってきたメグに目をやった。
「携帯見ながら歩いてたら、電柱にぶつかるで~」
(あっ!中道くん!?)
急に話しかけられたメグは、慌てて携帯を落としてしまった。
「あーっ!」
「ごめん、ごめん!ビックリさせてもーたな。」
そう言うと中道は片ヒザを地面に付け携帯を手にし、メグの顔を見上げながら、「どうぞ・・・お嬢様」と笑顔でウィンクした。
(うわぁ~キザっ!!でも・・・カッコイイ・・・・・・どうしよう・・・なんだか鼓動が激しくなってきた。ヤバイ!
このドキドキ誰か止めてー!!・・・もうブログどころじゃなくなったわ)
メグは、心臓を握りしめるかのように胸に手をあてグっと押さえると「あ、ありがとう」と
小さくつぶやいた。
中道は、携帯を取ろうとしたメグの手をギュっと握りしめると
「よかったら・・・これから2人で飲み直さない?」と甘くささやいた。
「は、はい!よろこんでぇ~」
緊張のあまり、職場で使う返事をしてしまったメグは、照れた表情で中道に手を引かれながら歩いていった。
「メグ・・・目がハートになってた・・・」
一連の流れを見ていたカメがボソっと言った。
「カメちゃんは大丈夫?」隣を歩いていた大島がカメの顔を覗き込みながら話しかけてきた。
「うぅぅぅぅん・・・」
(ち、近い!顔近すぎるやろ!一歩進めば唇と唇がゴッツンコ☆しちゃうやん。でも・・・・・・
もしかして大島くんはそれを狙って・・・・・・え~~ムリムリ!初めてのキスをこんな
公共の場でするなんて・・・あっ!でもドラマではよくやってるよね。ってことは私はヒロインに
なれるってこと!?やだ、ちょっと待って!!心の準備が・・・ヒーヒーフー ヒーヒーフー・・・)
「カメちゃん、なんか息遣いが荒くなってるけど・・・ホントに大丈夫?」と心配そうな表情で
大島は言った。
「えっ!?あっ!うぅぅぅん。だ、だ、だいじょーぶ。」
よかった・・・と大島は胸を撫で下ろすと、
「じゃあ俺達はカラオケにいこっか。あんまり人が少ないとリミちゃん達かわいそうだし・・・
疲れたら途中で帰ればいいよ。」と優しく微笑みかけると、カメの耳元で
「ホントは2人でずっと朝までいたいけど・・・」とささやいた。
驚いたカメは返す言葉が思い浮かばず、小さくコクリ・・・とうなずくのがやっとだった。
「やっぱりカメちゃんが1番カワイーわ!」
そう言うと大島は、カメをギュっと抱きしめてキスをした・・・・・・
<つづく>