本を読みました。

 

 

竹中平蔵 市場と権力

佐々木実 著(2013 2020加筆)

 

私はこの人物に"悪い意味”で

非常に興味・関心がありました。

 

それで本を読んだわけです。

 

帯タイトルがまず怖いです。

 

「日本でもっとも危険な男の物語。」

 

正にその通りなのですが、

こんな怖ろしい人物が

政権にすっと「寄生」し、

長期に渡り狡猾に口八丁手八丁で

日本を弱体化させて来たことを考えれば、

決して大げさな表現でもありません。

 

1日で1冊ペースで読める本もありますが、

これは気分が相当悪くなりますので、

小刻みに読まないと精神が持ちませんでした。

 

それくらい胸くそ悪くなる内容でした。

 

下手なオカルト映画を観るよりも、

余程怖ろしく恐怖を感じます。

 

世界の仕組み、DS、アメリカ、ウォール街、

日本が何によって操られているのかetc・・・の

理解が進んでいれば、点と点が繋がり

理解し易い内容でもありました。

 

経済学部を出ていなくても、大丈夫です。

 

キーワードを挙げておくと、

 

構造改革要求

年次改革要望書

日米構造協議

外交問題評議会

ダボス会議

世界経済フォーラム

ハゲタカ・ネオコン

ゴールドマンサックス

ハーバード大学

りそな銀行

郵政四分割

かんぽの宿

ジャパン・マネー

米国債

特別会計

リーマン・ショック

CSIS

ジャパン・ハンドラー

世界銀行総裁

グローバリズム

インサイド・ジョブ

回転ドア

TPP参加

農地法改正

医療の株式化

東京(笹川)財団

オリックス

パソナ

ミサワホーム

 

こう言ったきな臭いワードが

次々と出て来ます。

 

人も死んでいます。

 

次から次に逮捕者も出ました。

 

郵政民営化を批判していた

優れた経済学者も、

酷い冤罪事件を捏造されました。

 

本には一言も出て来ませんが、

背景には「日米合同委員会」の存在

(日米地位協定)があることは

間違いありません。

 

邪魔者は手段を選ばず消されて

行きました。

 

今の若い人には信じられないかも

知れませんが、かつて日本経済は80年代

アメリカの脅威にまで成長しました。

 

「ジャパン アズ ナンバーワン」

「通産省と日本の奇跡」

など、次々とアメリカで本が出版され、

日本経済の強みが徹底して研究されました。

 

そこで日本の経済構造をぶち壊し、

弱体化させる戦略がアメリカで

立てられたのです。

 

その手先(日本代理人)となったのが、

竹中平蔵です。

 

そして日本の政権に触手を伸ばし、

政治家を取り込み、政権に寄生し、

メディア(電通)を使い世論を煽り、

手下を操って決して自分の手は汚さず、

"カイカク”という名の日本ぶち壊しを

やり続けて来ました。

 

国民を脅し消費税を巻き上げるための

「プライマリーバランス」を財務省に

作らせたのもこの人です。

 

(B/Sで資産出せ!)

 

思わず笑ってしまったのが、

アベノミクスならぬ

森政権の時に「モリノミクス」の

シナリオを書いたらしいのです。

 

私は「モリノミクス」なんて

聞いたことがありません(笑)。

 

余りの支持率の低さに、政権が

早々に潰れてしまったからでしょうか?

 

後この人のやり方は、自分とお仲間だけが

富を略奪し儲けていく手法です。

 

これはアメリカ型資本主義

(アシュケナージ・ユダヤ式)

のビジネスモデルのパクリです。

 

本来は、自分と組織とそして社会全体(国民)

この三つの柱が同時に成長するのが

健全な姿ですが、新自由主義とは

社会の柱を踏みつけてでも自分の柱だけを

伸ばそうとする、「今だけカネだけ自分だけ」

のカネ儲けのやり方ですから、

そもそもが「反社」です。

 

小泉ー竹中構造改革が吹き荒れた

20年前は欺された国民(B層)も多かったですが、

もうさすがにアメリカの悪事がバレて来ましたね。

 

コロナプランデミックと、

ウクライナ戦争がトドメでした。

 

ネット上には、竹中平蔵を忌み嫌う声で

溢れています。

 

特に派遣法をここまで広げてしまい、

格差社会の犠牲になった若者達からの

怨みは凄まじいものがあります。

 

少子化も止まりません。

 

怖いなと思ったのが、

医療や農業も株式化するというプランです。

 

食や命に直結するものまで

新自由主義(倫理観を捨てたカネ儲け主義)

に変えていくなんて、悪魔としか

呼びようがありません。

 

医療も企業も節操なく(倫理観そっちのけ)

カネ儲けに走り始めたきっかけは、この人の

影響が大きいと個人的には考えています。

 

日本人の価値観を大きく劣化させて

しまいました。

 

私はこの人が国会議員になり大臣まで

やっていたとは、当時は知る由もありませんでした。

 

郵政解散も黒田清子さんのご成婚も

随分と後になって知りました。

 

何故なら、ベンゾ薬害の真っ只中で、

それどころではなかったのです。

(世の中の動きが完全に抜け落ちています)

 

「骨太の方針」をテレビで訴えていた

記憶程度(2001・9にベンゾ脳内爆発)で

私の時計は止まってしまっています。

 

だからその後日本に何が起きたのか、

何故にこれほど日本経済が墜落したのか、

国民が相対的に貧しくなったのか、

節操なき拝金主義の体たらくになったのか、

政治から官僚から医療から何から何まで

腐り切ってしまったのか(モラルなきならず者国家)、

アメリカに逆らう力が骨抜きにされたのか、

その裏には竹中平蔵(つまりアメリカ)の

存在があり、彼がどのように動き暗躍したのか

どうしても知っておきたかったのです。

 

この本ではプランデミックのことは

一言も出て来ませんが、伏線です。

 

アメリカの真似さえしていればいい、

アメリカに追従さえしていればいい、

そういった風潮を彼は日本人に洗脳して

いきました。

 

しかしそれはもう終焉、ジ・エンドです。

 

それどころか、「アメリカと縁を切らなければ

共に沈む」と危機感を持つ人が増えて来ました。

 

彼は要所要所でアメリカを擁護して

来ましたが、プランデミックが公式に

バレて裁かれる時代が到来したら、

ウクライナ戦争の本当の黒幕が日本人に

広く知れ渡ったら、

何と言ってアメリカを擁護するのでしょうか?

 

政府以上の力を持つ(乗っ取り)のは、

兵器産業(原発含む)

金融(銀行)

そして製薬メーカーです。

(軍産複合体)

 

ウォール街やシティ・オブ・ロンドンが

儲ける世界の仕組みがあります。

 

製薬会社の株主達が儲けるために、

あらゆる仕掛けがなされています。

(株主資本主義)

 

新自由主義とは徹底した効率主義であり、

カネ儲けの為なら倫理も道徳も神も

ありません。

 

しかしそれらを失った国は最後は滅ぶと

プーチン大統領は語っていました。

 

取り返しのつかない災い(戦争や殺戮で自滅)を

もたらすからです。

 

今のアメリカや日本がそうではないでしょうか?

 

新自由主義とは「カネ儲けの欲望を肯定しろ」

という主義です。

 

心理学的に言えば、エスの肯定。

 

一時的には爆発力を生みますが、

超自我(理性や抑制、規制や道徳、つまり

ブレーキ、節操)がないと、最後はバランスが

崩れ身を持ち崩します(自滅)。

 

個人の心理学も社会構造心理学も、

メカニズムは同じです。

 

今後も、欲望の塊であるこの人物には

要注意です。

 

国民全員で、この危険人物の動きを

マークしていく必要があります。

 

それにしても、カネと権力と肩書きは

手に入れたでしょうが、あの世に

そんなものは持っていけません。

 

そして未来永劫残るのは、

その人の人間性や人柄を含めた

エピソード、つまり名誉です。

 

これだけ怨まれ、悪い意味で日本史に

名前が残ることになる彼は、

果たして幸せだったと言えるのでしょうか?

 

今更ウォール街は裏切れないし、

裏切ったら消されるし、

方向転換も後戻りも出来ない彼は、

私には哀れで不幸にさえ見えます。

 

あらゆる意味で、

一日も早くプランデミックの悪事、

製薬会社の悪事、

アメリカの悪事、

国際金融資本の悪事、

軍産複合体の悪事、

ダボス会議、

世界経済フォーラムの悪事が

公式に世界的にバレて、裁かれる日が

来ることを願います。

 

それらと共に彼も沈むでしょう。