デュロキセチン(サインバルタ)が、

離脱症状により3年掛けても断薬出来ない問題。

 

以下のブログの続きになる。

 

「主治医を通せ!」

一点張りの日本イーライリリー。

 

仕方なく主治医に話すと、「では私が

聞いてみます」とのことだった。

 

しかし主治医が聞いても、

日本イーライリリーでは話にならなかったそうで、

塩野義製薬に問い直したそうだ。

 

(分かり難いが、サインバルタは

イーライリリーが販売し、

塩野義製薬が製造している形)

 

そこで3つの文献が送られたそうで、

それらを私は受け取ることになった。

 

1つの日本語論文(2022 ペインクリニック医師)

 

2つの英語論文(2018 イタリア、2005 英国)

 

これらの文献から概要をまとめておきたい。

 

"サインバルタは広く整形外科や婦人科などでも

使用されているが、元疾患がない患者にも

幻聴や幻覚、感覚異常などの

精神症状が現れることがある。

 

臨床医は、アルコール、ベンゾ、バルビツール、

オピオイド、興奮剤には離脱症状があることを

よく知っているが、SSRIと共にSNRIにも

離脱症状があることを知っておくべきである。

 

デュロキセチン(サインバルタ)の中止に

発現する有害事象を、特にDEAEと呼ぶ。

 

イフェクサー

サインバルタ

トレドミン

 

これらには、軽度~中度~重度まで

離脱症状が発症する可能性があり、

薬の種類によって症状には多少違いが

あるが、SSRIのそれと酷似している。

 

(退薬時間が短いイフェクサーは

特に多種多様な症状)

 

製薬会社は「中断症候群」と呼んでいるが、

ベンゾと同様に「離脱症候群」とするべき。

 

再発/新たな離脱症状/リバウンド/持続性離脱後障害と

発症は複雑であり、しばしば症状の再燃と「誤診」

される問題がある。

 

離脱症状には短期的には再服薬が有効だが、

長期的には有害である。

 

ベンゾや抗てんかん薬の置き換えもあり得るが、

中止の方法に関する詳細な指針が定まっていない現在、

慎重な投与と中止が重要である。

 

気分障害や不安障害の第一選択肢にすべきでは

ない。”

 

といった内容だった。(あくまでも概略)

 

ベンゾはアシュトン教授の偉大な貢献により

「アシュトンマニュアル」が確立しているが、

SNRIは未だ撤退方法は未確立である。

 

私のように「未解決」のままの事例もある。

 

クリニックのサイトから発せられる情報は

矮小化されているが、とてもそんな軽いものではない。

 

SNRIからの撤退は(人に寄るが)命がけであり、

安易な処方は避けるべきである。

 

未解決の人はどうすればいいのか、

その道筋は未だ分からない。

 

臨床医は情報を持ち合わせていないし、

製薬会社は代替案を示せない怠慢。

 

未解決者は、放置されたままでいる。

 

それにしても、日本イーライリリーの

「1週間毎に半分ずつの減薬」という

案内は、余りにも現実離れをしているし、

製造販売元としての責任を果たしているとは

到底言えない。

 

ここに研究させ、情報開示も含め

社会的責任を果たさせることが

何故出来ないのか、納得行かないのが

正直な気持である。

 

製薬会社が保管しているというデータベースの

情報が、この程度。