精神医療の「闇?」を見て来たので、
この段階で一つまとめておきたい。
<キーワード>
低コスト、てっとり早い、効率性、
生産性、利権、アイデンティティ、
裁量権(処方権)、精神薬ビジネス
これらのキーワードが挙げられる。
要するに国は精神医療にコストを
掛けたくないので、薬物治療を
第一に推し進めているし、その
前提で診療報酬が体系化している。
医療機関側は、医師の処方権という
裁量権があるので、処方し放題。
精神薬の「薬理学革命?」が起きてから、
利権構造が生まれ、薬物神話?の勢力が
強大な力を持ってしまった。
国民の命と健康と人生を護るために
方向性を見直すことが急務なのだが、
肝心の政治が業界に抱きかかえられて
いるのではないだろうか。
<機能しない周辺>
薬の服用管理、副作用説明義務を
負う薬剤師が機能していない。
また公的資格となった公認心理師も、
医師からの独立性、対等な立場が
担保されておらず勝手には出来ない。
薬物治療しかしない精神科医に
「繋げる」役割を結果的に果たす
ことになった。
処方権という裁量権を持つ医師が
ピラミッドの頂点に君臨し、
圧倒的なヒエラルキーの元、
責任も何も問われず「好き放題」
出来る現状。
権利と責任はセットのはずだが、
医師は例外。
こういう商売をやれば潰れるのが
普通だが、精神薬の場合
身体依存になった患者は嫌でも
薬のために通院せざるを得ない。
医療機関が儲かることはあっても
潰れることはない。
<貧者のための薬物治療>
見てきたように、患者のためには
コストも時間も手間も労力も掛かる、
薬を使わない精神療法が理想的だが、
低コストで手っ取り早い
「貧者のための薬物治療」
が国民皆保険の元に行われている。
これらの土壌が薬害を生んでいる。
それは周り回って国家の財政を圧迫し、
少子化、格差、社会秩序の乱れ、
将来へのツケに拍車を掛けることになる。
長い目でみれば、薬物治療はコスト高
であり全く効率的ではないのだが、
目先の利益に奪われ、構造的な問題を
抱えたままである。
現行の薬物治療ありきの精神医療で
利益を得ているのは、患者ではなく
圧倒的に医療側である。
ここにメスを入れられるのは唯一
国民世論であるが、その世論形成に
欠かせない大手マスコミがまた
だらしない状態である。
大雑把にまとめてみたが、上記の
内容が精神医療の薬害を生む背景
であると考えている。
精神医療の薬害問題は要するに
人権問題であるが、この「蛮行」が
許される土壌であることが、
悲しいことに「日本の現実」である。