解離性障害は初期の統合失調症に

似ていて誤診も多いらしい。

 

私も振り返ると、あれは「解離性障害」

だったのではないか?と思うものが

「統合失調症」と誤診されてしまった

ことがある。

 

解離性障害とは精神病(脳の器質的

な問題)ではない。

 

原因は、心的外傷や心的葛藤の抑圧

などと考えられている。

 

かつては「ヒステリー神経症」と呼ばれていた。

 

セネストパチー(体感幻覚)が初めて

出現したのが、今からもう十数年前。

 

その少し前に人生始まって以来の危機が

あった。

 

離婚である。

 

その前後に、私は明らかに解離症状を

何度も起こした。

 

解離性健忘で記憶を失くしたり、

現実感がなくなったり、意思が発揮

出来なかったり、力が入らなかったり、

シャンプーさえ出来ず記憶も殆どない。

 

幻視も始まり、いよいよダメだと入院させられ

その先で「統合失調症」と診断されたのだ。

 

それでメジャーを投薬、アカシジアに

苦しめらて帰って来ただけだった。

 

ところで、我々人間はいつも対話形式で

思考するのだという。

 

 

笠原 嘉著 「不安の病理」より

 

これが思考のイメージ図。

 

統合失調症の場合、自我が内側の輪まで

退却し、自分の中にあった右側の思考が

外に出てしまって、外から「私」に話しかけて

くることになる。

 

これが幻聴である。

 

だから本人は、「外からの声」と認識し

確信する。

 

私の場合は、変なものが見えても

それは幻視だと認識した。

 

「おかしなものがおかしなように見える・・・」

 

これはずっとあった。

 

おかしいものはおかしいと分かった。

 

これが統合失調症と解離性障害の区別方法の

一つらしい。

 

セネストパチー(体感幻覚)は統合失調症で

多いらしいが、解離性障害でも見られる。

 

そしてベンゾ離脱後遺症でも見られる。

(これは何でもアリ)

 

私の場合、統合失調症ではなく(どう考えても

おかしい)解離性障害の方で、もっと厳密に

言うなら薬剤性のものであった。

 

解離性障害だろうと思われる症状はまだある。

 

私は「記憶のある多重人格」なのだろうと思う。

 

それは「内在性解離」と呼ぶらしい。

 

記憶のタガは外れないが、人格のタガは

外れてしまう症状。

(記憶もないなら「解離性同一性障害」)

 

ベンゾ一気断薬により人格崩壊、分裂人格に

なってから、コントロールセンターが

機能せず、自分が意思に反しスライムの

ように自由変化するようになった。

 

分析してみると、幼稚な子供、傷ついた少女、

奔放な若い女性、トラウマ係りの不幸な女性、

攻撃的な男子、破壊的な絶望者、皮肉屋の

男性、本来の人格、クールに見つめる

大人等々、ざっと9人はいる。

(もっといるかもしれない)

 

例えばトラウマ係の女性は、ここぞと

いう時に出て怨念がましく下から声を

押し出すように話し、「何!? その声と

喋り方!?」と言われる。

 

本来なら一つにまとまっている人格が崩壊し、

バラバラになった結果生まれた人格のように

感じる。

 

記憶はあるので繋がってはいるが、主導人格が

変わる。

 

無意識で入れ替わるので、私はどうしようもない。

 

双極性障害も境界性PD(情緒不安定)も

解離性障害も合併はあり、人格が変わった

ようになる。

 

どれが本当の自分か分からなくなるのも共通。

 

人格を一つにまとめるコントロールセンター

の機能に何らかのトラブルがあるのでは

ないか?

 

切り口を変えると、気分は躁から混合そして

うつ状態になった時。

 

混合状態のボーダー症状は処理しきれない

感情を外に出す(外在化)のに対し、

うつ状態、解離性障害は内に込めてしまう

(内在化)のではないか、ボーダーは煩いが、

外に出している分まだマシと言える。

 

正常に感情処理が出来ない、それは共通。

 

ところで私が解離性障害を起こしたのは何が

原因だったのか、何の気持ちを抑圧したのか、

本当はどんな気持ちを出したかったのか、

私の心的外傷とは何だったのか…と

もう一度考えてみた。

 

あの時言いたかったけれど言えなかったこと…

 

周囲から外堀を埋められ、本当の気持ちを

私は飲み込まざるを得なかった。

 

私にだけ分かること、しかしそれが何の情報も

なく何一つ説明出来なかった悔しさ・・・

 

それは…

 

「私は離婚したくないんです!

 

薬で頭がおかしくなって色々ありましたが、

それは私じゃないんです!

 

私の人格じゃないんです!

 

私がやったんじゃありません!

 

私こそ訳が分かりません!」

 

これが言いたかった。

(普通の人には理解不能だろうが)

 

今なら根拠を持って薬害によるものと説明

出来るのだが、あの頃は情報が何もなかった…

 

私がどれだけ苦しかったか・・・

 

私がどれだけ心に傷を負ったか…

 

セネストパチー(体感幻覚)が発症するほどの

ストレス…

 

お義父さんも何も分からなかったから仕方が

ないけれど、これらの気持ちを抑圧せざるを

得ず、解離性障害、セネストパチーを発症

したのだなと改めて思う。

 

精神科医は専門家ではない。

 

専門家は患者本人だつくづく思う。

 

情報と知識と分析力をもってこちらから攻めて

いかないと、正しい判断には行きつかない。

 

冤罪?に苦しんで来た私の心の傷・・・

 

それがセネストパチーの正体だったのだろう。