それは、人だった。

「うわっ、こっちに向かっている」

飛んでいる人は、窓際のまりあの目の前を急カーブで通り過ぎる。

「えっ、優、なんでそこに」

まりあの彼は、飛んでいた。その人は翼を持っていた、でも少し違う顔が傷だらけ。

軍用機と闘っていた、飛び散る車、穴だらけの道、図書館が揺れる。

ここは危ないと職員が騒ぎ立てる、まりあは図書館の階段を駆け降りる。

建物が振動し、逃げ出す人達は階段から放り出される。

外は静寂になり、やっとまりあは起き上がれた。

玄関から

「待った」という彼の声が聞こえる。

あれ、私さっき何を見ていたの。

「ここは危ない、逃げよう」

優の服はあちこち破れている、外の戦いに巻き込まれたのか。

まりあの手を取り、優は崩れた町に飛び出した。