未読の方は、、、創作小説 <初恋 1>は、↓から
http://ameblo.jp/monvampire/entry-11008120505.html


彼女が隣のベットで寝ているので、
眠れるはずはなかった。でもどうしようもなかった。
まだ電話の相手に嫉妬していた。

何でもないような事かのように、彼女が電話している姿を
見なければよかった。そうだ見なかった事にしよう。
そうすれば、、、

なんて出来る訳ない。
もう僕はベットに寝ていられなくなった。
あぁ、何か逃げ出したくなった。
とにかく、外へとスリッパを履き部屋の外へと
ドアをそっと開けて出た。

どこへ行くあてもなく、ただ歩きまわっていた。
階段があったので、ゆっくりとロビーへと続くであろう
と下へと降りていった。

しんとしたホテルの中。誰もが眠っているであろう深夜。
何やってんだ僕は。
一緒に旅行に来ている彼女を部屋に残して、ひとりで妄想している。
僕がこの妄想を我慢すればいいこと。彼女には関係ない。
彼女さえ一緒にいればいい、こんな夜はもう来ないかも知れない。
なのに、何を逃げ出そうとしているんだ僕は。
さぁ、戻るんだ彼女の元へと。

しばらく考えなくてもいいことを考えたあげく、
ゆっくりと下った階段を上っていった。
部屋の前で妄想を搔き消して、ドアを開けようとした。
あれっ、開かない。
なんでだ。カギなんてかけたのか?いや、僕は閉めていない。
カギすら持っていないし。
ドアを叩くとしても、こんな深夜も周りに迷惑なだけだ。
どうすればいい。戻りたくても戻れない、どうしよう。

そっそうだ。階段の途中にて、内線電話があったのを
思い出した。2階ぐらい下に降りた所だったか、一目散で
かけて、スリッパから足が抜けだしそうになりながらも、その内線電話に辿り着いた。

部屋の番号を思い出しながらプッシュした。
プルルという呼び出し音だけが聞こえる。
寝ているものな彼女、無理に起こしてしまってゴメン。
でもこうするしか、方法はなかったんだ。
頼む、はやく出て、出てほしい。
出なかった、2回目の内線電話をかける。
しばらくして、彼女は電話に出てくれた。

「ゴッゴメン、ドア閉まってて
開けてくれる?」
「分かった」
なんて冷たい返事、そんなもんか。
僕はダッシュで部屋のドアへと飛んできた。

ドアはスッと開き、彼女はベッドへと戻って行った。
僕は弁明するが如く
いやぁ、ホテルのドアって勝手に閉まるのかなぁ、
参った参った。
彼女の返事はない。呆れ返ってしまっているのだろう。
仕方なく、僕もそのまま寝た。

次の日、この旅行の最終日である。
予定では、駅前の大きな土産物屋へ行き電車に乗って
帰る予定である。
あまり会話もなく、彼女も冷たい態度であった。
そりゃそうだろうなぁ、せっかく2人で旅行に来たのに
初めての2人の夜なのに、何もなかったなんて
しかも理由は、僕が彼女のベットに行けなかっただけ。

土産物屋までトボトボと2人で歩き、
僕は意を決した。
せめてもの、勇気であった。
彼女の手をずっとみつめる。
まだ彼女の手さえも繋いでいなかった。

さぁ、勇気を出すんだ。
僕の手が彼女の手に近づく。
僕の手がわずかに震える。
彼女の手の甲に僕の指が触れる。

ギュッと彼女の手を握った。
それだけでは、彼女の機嫌は直らないだろう。
そのまま、帰るまで手を離さない。
彼女は嫌がりもしなかった。
少しほっとしていた。

買い物も終わり、電車に乗り
そのまま彼女の駅まで送った。
何か言葉をかけないといけないと思った。
ごめんね。
彼女からは返事はなかった。
何も救われる事はなかった。

僕の頭はズキズキとしていた。
なんだか、貧血も。
体さえフラフラとしていた。
目の前がモノクロに見えた。
目がおかしくなったのだろうか。
目を閉じてみた。


目を開くと、
次の瞬間、何かに揺られていた。
電車だよな。
でも大きな揺れだ。でも山々が見える。
これは車の中のようだ。
あれ、電車に乗っていたのに。
なんでだ。
誰か隣の人がこの揺れで肩をぶつけてきた。

彼女だ。

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やっと考えていた、展開まで来ることが出来ました。遅いなこれは。



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