未読の方は、、、創作小説 <初恋 1>は、↓から
http://ameblo.jp/monvampire/entry-11008120505.html



2人が泊まるホテルは山が切り取られた場所に、
ひっそりと建てられていた。森に閉じ込められた建物。

ロビーではくつろいだ人達がいる。
家族連れで親達は、子供に振り回されて疲れ切った顔をしている。
当の2人の子供たちは、ソファの周りをぐるぐると楽しそうに走り回っている。

部屋へ着いたというのに、僕と彼女にはあまり会話がない。
お互いを意識しすぎているのだろうか。もじもじしている。
いや僕が彼女に声を掛けるのをためらっているからだ。

彼女は自分から話をほとんどしない。
話しても一言だけで、疲れたねとだけぐらいである。
僕はその言葉につられて、そうだねと淡々としていた。
僕は彼女にかける言葉を選んでしゃべっている。
すらすらと言葉が出てこないのだ、どうしたものか。
静かな部屋で間が持たない。

ようやく、言葉が出せた。
「テニスしにいく?」
シナリオ通りのセリフを吐いている、あぁ情けない。
心ではもっと話したいのに、
何を話していいのか彼女といるだけで満足に満足してしまって、
それでいいという状況に陥っているのだ。

そういう感じは彼女には僕はどう映っているのだろうか、
こういうことを彼女に聞いてもいいのだろうか?
ねぇあまり話せていないのだけれども、
こういう感じでいいのかなって事柄を聞けずにいる。いや聞けないよ。

テニスは、このホテルを電話予約した時にテニスコートがあるか聞いておいたのだ。
彼女が週に2日テニスを習っているのでテニス未熟だけども、
2人でテニスをしようと話してテニスコートを旅行1日目に予約しておいたのであった。

彼女は着替えるからといって洗面所に行ってテニスウェアに着替えてきて準備万端で、
僕はというとTシャツにジャージズボンで挑む。格好の釣り合いはどうでもいい。

ロビーまでエレベーターに降り、ホテル玄関を出た。
テニスコートは、山道を降りてすぐの場所に2面のコートがあった。
そこには、1組カップルが仲むつまじそうにラリーを楽しんでいた。
ああっうらやましいな、

僕は彼女が横にいるのに、目の前の恋人達をうらやましがっていた。
これはまだ僕達が恋人らしい事をしていないせいだろうなと感じた。
だから、うらやましいのだ。その事を話しても彼女は受け入れてくれるだろうか。
まだ僕には、そういう事を話す勇気はない。
何か不安材料を話せば、彼女がすぐにでも離れていきそうでたまらない。
つまり冗談であっても、僕は正直ものすぎて人と話せないのである。

ようやく、テニスコートまで行き
いざラリーを始めようと彼女からのサーブがやってきた。
うわっ飛んできたボールに僕のラケットが空振りをした。ああぁ。
何度も何度も空振りをする。恥ずかしい。疲れてくる。

今度は僕がサーブすると、彼女がいる位置よりボールが越えたり届かなかったりする。
情けない、恥ずかしい。運動神経ないし。それでも彼女は文句を言わずプレーしてくる。
そういう僕の苦痛の状態が30分過ぎたころ、
彼女から、終わりましょうか? と声がかかった。
ああっありがとう。終わらせてくれて、ごめんねと僕は彼女に申し訳ない言葉で返した。

ホテルの部屋へ帰り、部屋にあるシャワーを2人別々に浴びた。
夕食もほとんど会話なく、時間だけが長く感じた。
どういう話題を話せばいいのか、分からずにいた。何かを話したいのに。
言葉が出てこない、出てきてもありきたりな目の前にある物の話だけ。
すらすらと彼女と話出来れば、もっと楽しいだろう。

夕食は屋上にあるラウンジで食事することになっていた。
2人でラウンジに行き、席に着くなりトイレに行った。
何か話さないと思っていたら、
僕もトイレに行きたくなりトイレに向かった。

そうしたら玄関前にある公衆電話に彼女がいた。
電話していたのである。誰と電話しているのか、僕は非常に気になった。
まさか、職場で噂の彼女に男がいるというのは本当なのだろうか、
まさかな。いや分からない、こんな僕に彼女が合うとも限らなかった事だ。
かわいい彼女の事だ、男がほっておく訳がないよな。
バレるといけないので、そっと席に戻った。

彼女が席に戻ってから、電話していたの?とか
彼女に聞くべきではないよな。
何もなかったような素振りを見せるのがいいのだろうな。
変に電話していた事を聞くと、彼女との関係はすぐ壊れる気がする。
僕の胸にしまいこんでおこう、そうしよう。
でも気になるな、電話の相手。親に電話しているかもしれない。
友達と旅行にいくからと嘘をついていたといっていたからな彼女は。
心配さしてもな親には電話しておかないといけないな。
しばらくして、彼女は席に戻ってきた。

「具合悪かったの?」
「んっ、、、うん、、、」
うつむいて、力なく返事する彼女。
電話の事を聞くに聞けない僕は、もどかしさでイッパイだった。

2人で部屋に戻る途中ででも、
あぁ僕とは違う噂の男に電話していたら、どうしよう。
もう寝ようかという時に彼女は僕が彼女のベッドに入ってくるのを
待っていただろう。そりゃそうだ、今まで一度も関係してなかったのだから。

でも僕はそこで思い留まった。こんな時でも彼女は、、、
僕は彼女に嫉妬していた。
でもこの部屋には2人だけのもの。わかっているのに、、、僕は、、、
彼女のベッドに入るのを躊躇していた。頭の中で葛藤しつづけていたのだ。
あぁ、情けない、、、、僕は、、、、

嫉妬しすぎて、彼女のベッドに入ることが出来なかったのであった。

______________________________________
久々の更新で、やっとの事で続きが書けました。
僕の心情が伝わっているのかが不安です。
ほとんど彼女に片思い状態の僕。ほとんどの恋愛はこんな感じなのかなと。


創作小説 <初恋 4>は、↓から
http://ameblo.jp/monvampire/entry-11130162092.html